本日、オーストラリア連邦議会が相互扶助組織に関する画期的な法案を可決したことが発表されました。これは、協同組合/相互扶助部門に関連した18年振りの会社法の改正であり、連邦政府に登録する協同組合/相互扶助組織にとって、将来に亘り相互扶助のアイデンティティを守りつつ成長するための多くの新たな機会を与えるものです。
国際協同組合保険連合(ICMIF)のオーストラリア会員団体、協同組合・相互扶助団体事業協議会(BCCM)は、最前線でこの新しい法律を提唱し実現させてきました。
協同組合・相互扶助団体事業協議会(BCCM)は本日声明を出し、オーストラリア連邦政府が2019年財政法改正(相互扶助組織の改革)を通じて、利用者/顧客により所有される銀行、自動車組合、医療組合などを含む協同組合/相互扶助組織のための画期的な法改正を可決したことを歓迎しました。
BCCMのメリーナ・モリソン(Melina Morrison)CEOは、「この説明責任の時代にあって、議会の全党派が私たちのセクターの社会的良心を認め、独立した第三者である「ハモンド・レビュー」が2017年に行った改革提言を支持してくれたことは、BCCMの会員団体にとって喜ばしいことです。この立法は18年ぶりに会社法を改正するもので、相互扶助の組織にとって大きな前進です」とコメントしました。
モリソンCEOは次のようにも述べています。 「この法改正は機会を均等にし、相互扶助の組織が大手銀行を含む大規模な上場会社と競う機会をもたらします。利害関係者が所有するビジネスモデルは、すべての取引において利用者を最優先に考えます。銀行王立委員会の報告にあるように、伝統的な利益主導型企業に対する批判は続いており、今回の法改正は顧客主導のビジネスモデルとしての相互扶助組織の強みが確認されました。」
「相互扶助組織の法的な定義を会社法に追加することは、相互扶助組織を非常に競争が激しいセクターにおいて正当なビジネスモデルであると認めることです。それは、相互扶助組織の重要な役割を浮き彫りにし、ビジネスにおける競争を促し、利用者/顧客により多くの選択肢を与えます」とモリソンCEOは述べました。相互扶助組織とBCCMの会員にとっての大きな変化は資金調達手段の拡大で、BCCM会員が活動する幅広い業種においてその成長を可能にします。新しいタイプのエクイティ商品である「ミューチュアル・キャピタル・インストルメント(Mutual Capital Instrument)」は、相互扶助組織のみが発行できます。
モリソンCEOはまた、「この新しいミューチュアル・キャピタル・インストルメントは、会員による所有と管理に対するコミットメントを高めつつ、相互扶助組織が事業を成長させ発展させる方法を提供してくれます。それは世界の他の地域で見られる革新に基づいており、そしてオーストラリアの相互扶助組織に自らのセクターに対する立法の支援における新たな確固としたスタンダードを与えてくれるものです。この画期的な改革は、連邦政府に登録する協同組合/相互扶助組織のための約20年ぶりの有効な法改正です。これを可能にした両主要政党の継続的な超党派的支援に感謝します」と述べました。