ICMIF会員でシンガポールに本拠を置く保険会社NTUCインカム(インカム社)は、「従量制」の自動車保険を提供する最新の協同組合/相互扶助の保険組織となりました。その保険商品は、シンガポール最大の自動車マーケットプレイスであるCarroとの提携により商品化されました。
新しい保険商品は「運転した分だけ支払う(pay as you drive)」モデルに基づいており、ユーザーは車を運転した距離に応じて保険料を支払います。運転距離が短ければ保険料は低くなりますが、その逆もあります。Carroの自動車定額制レンタル(サブスクリプション)サービスの利用客は、運転量に基づいたサブスクリプション・クレジットを通じて保険に関する節約の恩恵を受けます。車が運転されなかった距離に対するリベートは、翌月のサブスクリプション料金を相殺するために使われます。
インカム社の新しい保険サービスは、車両のテレマティクスを使用し、1か月に車がどれだけ運転されているかを測定し、そのデータを利用して正確な保険料を計算します。
「ドライバーが車を所有したとしても毎日四六時中それを使用できないことを私たちは理解しています。ですが、使用量ベースの保険契約を導入し、実際の運転距離に基づき保険料を計算することで更なる努力をしたいと思います」と、Carroの創設者兼CEOであるアーロン・タン氏は話しました。
「当社の使用量ベースの保険により、多くのドライバーが信頼できるプラットフォームを通じて節約、便利さ、手間のかからない体験を楽しむことができると確信しています。CarroはNTUCインカムと協力し、このスキームをシンガポールの自動車所有者の幅広い層に拡大できることを誇りに思っています。」
これは、先行した「ライフスタイル保険」商品であるDropletとPinfare、およびグラブ(大手配車アプリ)ドライバー向けの「運転した分だけ保険料を支払う(pay-per-trip)」の重病保障型少額保険に続く、インカム社のチームによるさらなる顧客を重視した商品イノベーションです。DropletとPinfareはいずれも社内のデジタル・トランスフォーメーション・オフィス(DTO)であるデジタル・インカム(Digital Income)によって開発されました。これらの商品は、インカム社がいかに協同組合の価値に基づく保険の保障を再発想し、変わりゆく顧客ニーズに対応するとともにシンガポールの人々に加入し易い保険の提供を広げているかについての優れた事例です。
インカム社によるこの新しい使用量ベースの保険商品は、ICMIF会員が最近発表した他のオンデマンド保険商品、具体的にはフランスMAIFの運転時払い自動車保険、ベルギーP&Vのバイク損害保険、カナダのThe Co-operatorsによるSlice LabsとのパートナーシップのDuuoのブランドによるレンタル保険に続くものです(これら会員のそれぞれのストーリーの詳細についてはリンクを参照してください)。