新型コロナウィルスの影響が拡大し、危機が財務面に及ぼす影響への懸念が高まっていることを受けて、ICMIF会員団体の MDA National (オーストラリア/以下、「MDAナショナル」)は、加盟会員への保険料救済支援パッケージを発表し、パンデミック対応を支援する学生や退職した医師への賠償責任保険の補償範囲を拡大しました。
MDAナショナルは、このような非常時における最優先課題について、医療に従事する会員が精力的に働き続け、卓越した患者ケアと診療により自信を持って新型コロナウィルスへの対応にあたれるように、実践的かつ明確な医療の法的側面に関する支援と助言を適時に提供することであると述べています。
医師が所有する会員組織として、MDAナショナルは新型コロナウィルスが医療の労働力に与えている感情面や財政面での影響を認識しています。医療賠償請求に関する費用が増加した結果、保険料に上昇圧力がかかっているにもかかわらず、MDAナショナルは会員の99%に対し次の事業年度における保険料引き上げを凍結することにしています。また、パンデミックにより医療行為の性質や医療活動の水準が著しく変化した場合には、対象会員に対して保険料の軽減を行っています。
MDAナショナル社長の Rod Moore氏、会長の Steve Scudamore氏、および最高経営責任者の Ian Anderson氏は、会員への共同メッセージの中で次のように述べています。「医師が所有する会員制組織として、私たちは皆さまの忠誠心と、この困難な時期に皆さまが直面している課題を認識しています。私たちは、短期的には皆さまの隣にいてお役に立ち続けることをお約束するとともに、長期的には皆さまが必要とする支援と保障をご提供いたします。」
MDAナショナルは、5万4千人を超える医師、医学生およびその他の被保険者に対し、医療の法的側面に関係するアドバイス、会員サポートサービス、および広範な専門職業人賠償責任保険を提供する医療防衛のための組織です。会員が所有する相互扶助会員として、オーストラリア国内において会員を支援および保障し、優れた医療行為を促進するためにのみ存在しています。
MDAナショナルはまた、新型コロナウィルスのパンデミックに際して支援活動に従事する学生会員のために専門職業人賠償責任保険の補償範囲を拡大し、追加的な支援と保障を提供すると発表しました。具体的には、学生会員を病院や職業団体による追及や審問から守るための費用や、契約約款に定める雇用問題などを担保するために、現行契約の下で補償を拡大します。
さらにMDAナショナルは、退職している医師が新型コロナウィルスのパンデミックに対応するために臨時雇いとして支援を行ないたいと希望する場合、無料で保障を提供します。