新型コロナウィルスのパンデミックに対応するためフィリピンでは4月30日までさらなるロックダウンが発表されたことを受け、ICMIF会員の 1CISP(1 Co-operative Insurance System of The Philippines)はこの困難な時期を通じて従業員と組合員を支援し続けています。1CISP の Roy Miclat 社長は、「私は常日頃から、従業員の扱い方が顧客の扱い方に通じると信じており、それが、この危機の時にも従業員が給与と福利厚生を全て受け取れるように1CISPが保証する理由です」と言います。
ロックダウンにもかかわらず、従業員は自宅で働いており、組合員とのコミュニケーションにはオンラインのアプリやサービスを利用しています。1CISPも一部所有するフィンテックのプラットフォーム「DigiCoop」が導入され、融資、送金、保険料・保険金の支払いなどのオンライン取引が可能となっています。1CISPがブロックチェーン企業と共同で開始した協同組合の業務プロセスをデジタル化する取り組みは、フィリピンにおいて先駆的な取り組みです。
1CISPは生命保険事業において、健康および死亡保険金請求は新型コロナウィルスも対象となることを確認し、また、通常必要となる保険金請求書類は、検疫の要件を順守するために電子媒体で受け入れます。延滞の猶予期間は最大60日まで延長されます。損害保険事業について、2020年4月に期限が切れるすべての契約は、対応する更新契約が発行されるまで自動的に更新されます。融資の支払いは、組合員の一時的な救済のため60日間猶予されます。
1CSIPは、自らのコミュニティ開発財団(Community Development Fund)を介して、病院、コミュニティ、パートナー団体に何件か寄付を行っており、その中には、個人用防護具、フェイスシールド、外科用フェイスマスク、第一線のスタッフが新型コロナウィルスと闘う際の支援キットなど、300万フィリピンペソ(約636万円)相当の医療物資の寄付が含まれています。
1CISPは、現在のパンデミックのような事態に際して組合員を保護するため、今後のグループ契約において事業中断を含めることを検討しています。