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フランス共済組合全国連合 ー 相互扶助の運動がフランス全土で多数の新型コロナウイルス対策を開始

フランスのICMIF会員であるMutualité Française(以下、「フランス共済組合全国連合」)によると、新型コロナウイルスの大流行のさなか、フランスのすべての相互扶助団体が、全国にある2,800の施設をフルに動員して、現場において会員のためのケア、予防、活動の継続を行なっています。

フランス共済組合全国連合から提供された、相互扶助セクターにより実施された取り組みの一部を以下に紹介します。

  最前線の相互扶助の医療機関とサービス

新型コロナウイルスの患者を受け入れる相互扶助の病院や診療所は、この状況に対処するためにサービスを再編成しています。一部では、入院あるいは蘇生処置のための数十床の新しいベッドを備えた、新型コロナウィルス患者の治療専用のユニットを開設しています。他の機関では病院の救急チームにバックアップ支援を提供するためにモバイルチームを展開しており、いくつかの診療所では相談の90%以上を遠隔で提供するためにステーションを配置しています。

老人介護施設においては、入居者とその家族をつなぐホットラインを設置するなどの見直しを行うとともに、心理学者の支援により患者や介護者の生活をサポートするサービスを提供しています。

また、通常の受付時間外に営業するスタートアップ企業のおかげで、看護スタッフをサポートするために約20か所の相互扶助の託児所が保育ソリューションを提供しています。

新型インフルエンザによるこの異例の状況を受け、業界各団体は、弱者のための宅配、現場スタッフの心理的支援システム、人工呼吸器の組立に不可欠な部品の製造を加速させるなど、新たなサービスを立ち上げるようになりました。

フランス共済組合全国連合の Thierry Beaudet 会長は、最近のプレスリリースの中で「相互扶助の団体は適切な対応や解決策を日々動員・提案しています」と述べました。

  最も脆弱なものを支える

フランスの共済組合では3,500万人の加入者を守るために、弱者の休業補償、短期失業時の保障・給付の維持など、対策の共通基盤を構築しています。

ごく小規模な企業や自営業者が苦境にある場合には、外出禁止期間中は担保としてすべての契約を維持し、ケースバイケースで支払の一時停止や猶予の要請を検討すると各社は述べています。

多くの共済組合は、加入者に提案する保障やソリューションの面でさらに踏み込むことを決めました。例えば、病気休暇中の医療専門家の日当を保障から控除するのをやめたり、最も困難な個人的状況に対応することを可能にする相互扶助アクションファンドを創設するなどです。

「多くの医療専門家も、このロックダウンの時期には自身が経済的な問題を抱えている可能性があり、我われは医療専門家と施設をサポートするためのあらゆる政府の考えや取り組みに参加する準備ができています」とフランス共済組合全国連合は述べています。

2020年3月末現在、フランスの共済組合は、様々な取り組みを通じて1億5千万ユーロ(約175億円)以上の資金を結集しました。

Thierry Beaudet 氏が会長を務めるフランス共済組合全国連合は、540の多様な相互扶助団体、つまりフランスのほぼすべての相互扶助団体を代表しています。

相互扶助団体は、国の社会保障に次ぐ保健医療支出の主要財源です。2,800か所のケアと支援サービスの拠点により、フランス全土の保健医療へのアクセスを統制された料金で提供する上で、相互扶助団体は大きな役割を果たしています。また、フランスの相互扶助団体は予防医療における民間のトッププレイヤーでもあり、全地域で毎年8,000件以上の活動を展開しています。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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