イタリアのICMIF会員であるウニポールグループ(Unipol Group/以下、「ウニポール」)は、グループが継続的な健康上の緊急事態に対処し、会員である保険契約者を支援し続けられるようにするため、4つの部分からなる行動計画を策定しました。
事業継続
パンデミック発生当初、ウニポールは、継続的な活動の実施とサービス水準の確保を目的に事業継続計画を立ち上げました。ウニサルート・オペレーション・センター、保険金請求処理、その他のコールセンターのスタッフから在宅勤務を開始し、パンデミックの最初の数週間で、徐々に在宅勤務が可能な従業員の数が増えていきました。わずか3週間でオペレーティングモデル、アプリケーション・プラットフォーム、技術インフラストラクチャを遠隔で作業できるように調整し、現在ではウニポールの従業員の91%が在宅勤務となっています。
会員支援
支払い猶予期間の延長は、ウニポールの顧客の全契約に拡大されています。ウニポールは、同社の健康保険契約が新型コロナウイルスのリスクもカバーすることを明らかにしたのに加えて、コロナウィルス陽性が確認され自宅隔離措置となっているすべての被保険者を追加費用なしで日々の給付の対象としました。さらに、グループ保険部門の UnipolSaiは、1,000万人の自動車保険契約者に1か月分の保険料を返還することを発表しています。
革新的サービスの開始
ウニポールの生命保険・健康保険部門で予防と健康維持に特化したグループ企業ウニサルートは、保険契約者のためにいくつかの革新的なサービスを開始しました。
第一に、公衆衛生サービスへの圧力がかかっている状況から、ウニサルートは、ウニサルート・メディカル・センターを通じて、被保険者が24時間365日利用できるコロナウイルス医療相談サービスを確立しました。
第二に、専門的医療センターの予約がキャンセルされる人が多いことや、ウイルスにより外来診療所の多くが閉鎖されていることから、ウニサルートは専門的ビデオ相談サービスを立ち上げました。これにより、面談予約や健康診断が不要な場合(検査結果の共有など)は、専門医と直接話し合うことができます。
第三に、UnipolSaiは、保険に加入する企業の従業員が集中治療を受けた場合に日額100ユーロ(約1万2千円)の入院費用と3,000ユーロ(約36万円)の補償金が支給される商品#AndràTuttoBene(「#すべてうまくいくだろう」)を開発しました。これまでに500万人以上をカバーしています。また、新型コロナウィルスで入院することになった UnipolSai の顧客向けの商品 UnipolSai #AndràTuttoBenefree が発売されました。6日目から10日間の入院手当を支給し、挿管による集中治療の場合には、回復期に定額補償を支給します。保険料は無料で、保険料を定期的に支払う「Auto or Damage」契約に加入し、2020年3月~5月に期限が切れる顧客が対象となります。
イタリアの医療システムの支援
ウニポールは、保険部門の UnipolSai Assicurazioni を通じて、イタリアで最も深刻な影響を受けた地域における新型コロナウィルス緊急事態との戦いを支援するため2,000万ユーロ(約24億円)を支出しました。ウニポールは、各州当局、国民保護局および非常事態の管理に関係する当局者と緊密に協力しながら、病院のベッド、特に集中治療ユニット(ICU)およびこれに準ずるユニットの数を増やし、流行拡大防止に必要な医療機器を購入するために、当該資金を配分します。
ウニポールは、医療の緊急事態拡大に対処する努力を実践的に支援したいと考え、トスカーナ州フィレンツェにあるVilla Donatelloクリニックで、多数の集中治療床と標準病床を提供しました。
同時に、ウニポールグループのホテルチェーンであるGruppo UNAは、国民保護局およびロンバルディア州と連携して、ミラノとヴァレーゼにあるホテルを医療および救急医療スタッフの滞在用に提供しました。また、ボローニャのサンラッザロにあるUNAホテルは、エミリア・ロマーニャ州に利用を開放しました。
ウニポールの対応の詳細についてはこちらをクリックしてください。またこちらでビデオ(イタリア語)がご覧いただけます。