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フィリピンの相互扶助マイクロインシュランス組織が新型コロナウィルス流行で共済契約者からの掛金徴収を救済のため一時的に停止

 

フィリピンでは、4月30日まで強力なコミュニティ隔離(ロックダウン)が実施されており、ICMIF会員団体のMiMAP(通称 RIMANSI/以下、「リマンジ」)は、ロックダウンの延長、緩和、解除に関する政府発表が今週予定されていると報告しています。

フィリピンのマイクロインシュランス共済組合協会(MiMAP)はリマンジとしても知られ、低所得層に手頃で包摂的かつ質の高いリスク保障を提供する共済組合(MBA)およびマイクロインシュランスサービスの経営の専門化を支援するため2005年に設立されました。

リマンジは、2020年3月16日から4月10日の間に、各マイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)が会員のニーズを優先するために以下の対応を実施したと述べています。

      • 4月30日までの共済掛金徴収停止
      • 猶予期間の延長
      • 給付金請求の継続的な処理と支払い

上記の期間中に支払われた給付金の総額は3,994万ペソ(約8,500万円)、1日平均166万ペソ(約350万円)でした。総支払件数は1,783件、1日平均74件でした。

リマンジによる関係官庁との調整のおかげで、フィリピン保険委員会は共済組合(MBA)を第一線の保健サービスの一部として組み込み、これにより最低限の数のスタッフによる給付金支払いの処理が可能になり、ロックダウンの対象外となりました。リマンジは、支払われる給付金の件数が、彼らの次の報告期間に大幅に増加すると予想しています。マイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)は、コミュニティの代表者を活用して、携帯電話のカメラ、送金センター、銀行を使い、会員のために審査と給付金支払いを行ってきました。

リマンジはまた、マイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)が現在、ロックダウン後の復興計画とともに、財務見通しおよびキャッシュフローの見直しに取り組んでいると報告しています。

リマンジは理事会およびマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)のマネージャー達と毎週テレビ会議を開催しています。重要な成果の1つは、猶予期間後の会員の保障延長とマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)の持続可能性のバランスをとるためのポジションペーパーです。

リマンジは、フィリピン保険委員会コミッショナーDennis B.Funa氏にあてた書簡で、ロックダウン後のシナリオにおいて、全国のマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)会員700万人に対して、所定の猶予期間後も共済掛金を納められない場合に、彼らの払い戻し可能な累積出資金を活用し保障を延長する支援を行ないたい意向を示しました。推奨されたこの対策は、個々の会員の利益とマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)の持続可能性とのバランスをとるものです。

リマンジは、この非常な試練の時にマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)が会員に最高のサービスを提供するのを支援してくれたことについて、保険委員会コミッショナーに感謝の意を表しました。リマンジはとりわけ、共済組合(MBA)が保健現場サービスの一環として位置づけられたことに感謝の意を表明しました。それにより、マイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)は、会員及びその家族に支払われるべき給付金を即座に処理するという規範に忠実であり続ける決意を強めました。特に、マイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)が新型コロナウィルスのパンデミックとの闘いにおいて務めを果たすことで、故人の埋葬費用が遺族の負担となることも地方自治体に回されることもないため、マイクロインシュランスセクターの役割を大きく後押しします。

リマンジは、ロックダウン後のシナリオにおける「ニュー・ノーマル」を計画する中で、会員の利益とマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)の持続可能性のバランスをとるための対応も視野に入れていると述べています。リマンジの理事会ならびにマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)のマネージャーとの週次のビデオ会議によれば、1か月半のロックダウンの後、給付金の支払いや固定費の支払いを継続する一方で共済掛金収入が無かったとしても、マイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)の流動性は引き続き管理可能であると考えられています。ただし、財務予測によれば今年の当初4か月間において、大半のマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)では支出が収入を上回る模様です。

しかしリマンジは、会員が共済掛金を納められるようになるためには、それぞれの零細企業や生計を回復し再建する能力に応じてしばらく時間がかかると考えています。このため、会員の利益とマイクロインシュランス共済組合(Mi-MBA)の持続可能性を探りながら、リマンジは、会員が所定の猶予期間(45日に追加で31日が加わる)を過ぎても定期的な共済掛金を支払えなかった場合に、契約を失効させるのではなく、保障の延長を目的として、共済掛金を支払うために会員の払い戻し可能な出資金を引き出すことが許可されるように保険コミッショナーに提案しました。この記事の執筆時点において、この提案は検討のため引き続き保険委員会コミッショナーの預かりとなっています。

写真:ビコル地域におけるSEDP MBA会員の2名の受益者。これらの給付金請求はロックダウン期間中に処理された。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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