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フォルクサムグループ(スウェーデン) 気候投資プロジェクトの資金を調達するグリーンボンドに25億クローナ(280億円)を追加投資

スウェーデンのICMIF会員であるフォルクサムグループFolksam Group)は先週、スウェーデン地方金融公社Kommuninvest)が発行したグリーンボンドに25億クローナ(280億円)を投資しました。これにより、フォルクサムグループによるグリーンボンドへの投資総額は300億クローナ(3,360億円)に達し、グリーンボンド投資ではトップクラスの保険会社となっています

「社会は必要とされるグリーンな分野への移行の最中にあり、その大部分は地域や自治体の現地プロジェクトによって動かされています。この投資は、年金資金が増えると同時に現地での移行が続くことを可能にすることで、年金が貯蓄者に二重の利益を提供することに貢献しています」と、副CEOで資産管理・持続可能性担当責任者のMichael Kjeller氏(写真)は述べています。

スウェーデン地方金融公社は、スウェーデンの地方自治体や地域からの気候に優しい投資プロジェクトを資金調達するグリーンボンドを発行しています。グリーンプロジェクトの件数は急増しており、2019年末時点で329件となっています。スウェーデン地方金融公社のグリーンボンドの総発行額は、2020年の影響報告書によれば、61万1,000トンのCO2排出削減に貢献しています。

この債券の期間は3年です。フォルクサムグループは子会社間で投資を分割し、自治体年金子会社のKPA年金は12億クローナ(134.4億円)を取得し、グループの生命保険部門であるFolksam Livは11億クローナ(123.2億円)、損害保険部門であるFolksam Sakは2億クローナ(22.4億円)をそれぞれ投資します。

  SDGsと連動したインパクト投資

フォルクサムグループは最近も、SEB Impacty Opportunity Fundへの3億5,000万クローナ(39億円)の投資を発表しました。このファンドは、市中金利で資金を貸すと同時に、伝統的な銀行制度の対象とならない個人や企業に融資することで利益を得るマイクロファイナンス・ファンドです。この融資により、新興国の経済発展に寄与する投資が可能となります。

同ファンドが投資するマイクロファイナンス機関の多くは、女性の借り手に重点を置いています。例えば、銀行口座を持つ人口の割合を見ると女性は過少評価されており、女性が伝統的な銀行から融資を受けられる可能性は限定的です。マイクロファイナンスは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)のいくつかの目標に合致しています。フォルクサムの重点分野は、健康、ジェンダー平等と多様性、資源の効率的利用、気候変動、持続可能な都市とコミュニティ、働きがいのある人間らしい労働条件です。

「このファンドは魅力的なリターンを提供し、それはお客様に利益をもたらすと同時に、途上国の女性たちを含めた経済的繁栄の増進に寄与することが期待されています。このようにして、お客様はより良い世界に貢献しながら、自らのお金で良いリターンを得ています」とMichael Kjeller氏は語りました。

  新型コロナウィルスとの闘いを支援する社会貢献債券

新型コロナウイルスとの闘いを支援するため、今年初めにフォルクサムグループは新型コロナウィルスのパンデミックによる社会的・経済的影響に対抗するための総額17億クローナ(190.4億円)の社会貢献債に投資しました。3月には世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)が発行した社会貢献債に7億クローナ(78.4億円)を投資し、新型コロナウィルスのパンデミックの影響を受けた企業への財政支援を行うとともに、4月には北欧投資銀行(NIB)が発行した債券に9億クローナ(100.8億円)、欧州投資銀行(EIB)が発行した債券に1億クローナ(11.2億円)を追加投資しました。

※ 文中の金額は1スウェーデンクローナ=11.2円で換算

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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