アルゼンチンのICMIF会員であるサンコール保険グループ（Sancor Seguros Group）は、同国で初めて、アーリーステージにある科学技術スタートアップ企業への投資を行なう公益信託を立ち上げました。投資を目的としたこの信託は、サンコール保険グループ自身のベンチャーキャピタルである CITES を通じて提供され、中南米でも初となります。この投資信託は最大2,400万米ドル（25億6,800万円）の額面価格で、収益性が高くダイナミックな分野を基盤とするアーリーステージの科学技術スタートアップ企業に投資する予定です。これは、アルゼンチン国家証券委員会（資本市場の促進、監督、管理を担当する機関）によって承認された、この種の投資ビークルでは初となるものです。
サンコール保険グループの最高経営責任者であるアレハンドロ・シモン（Alejandro Simón）氏は、「この取り組みは、アルゼンチンの経済的・社会的発展に貢献するだけでなく、とりわけバイオテクノロジーやナノテクノロジーなどの最先端分野で成長している企業を通じて、アルゼンチンの科学分野の世界的な認知度を高めるという課題にも対応する、我が国にとって画期的な一歩となるものです」と語りました。
CITESは2013年の設立以来、グローバル市場のニーズに対応する、従来の常識を破るコンセプトを実現する（disruptive）科学に立脚した企業の成長を支援してきました。CITESは、1,000社以上のスタートアップ企業を分析し、約50社に助言を行なっており、そのうち11社がすでに投資を受け、さらに4社が投資を受け入れる過程にあります。CITESによるスタートアップ企業1社当りの平均投資額は50万米ドル（5,350万円）です。
※ 文中の金額は1米ドル＝107円で換算
