ICMIF会員の世界信用組合評議会(WOCCU)は今週、ポーランド全国協同組合貯蓄信用組合協会(NACSCU)理事長のラファウ・マトゥシアク(Rafał Matusiak)氏を新会長として発表しました。この発表は、新型コロナウィルスのパンデミックのためにバーチャルで開催された2020年次総会において行なわれました。
世界中から90人以上の代表者がこの年次総会に参加しました。年次総会では、新規加入会員の承認とともに、「功労賞」(Distinguished Service Award)および「会員増強賞」(Member Growth Awards)の表彰も行われました。
新会長のマトゥシアク氏は、WOCCU理事会メンバーとして6年目に入ります。同氏は2015年7月に理事に初選出されました。その後2017年にガバナンス・選挙委員会の議長に選ばれ、2018年には副会長兼書記となりました。
マトゥシアク氏は、WOCCUが擁護の努力と開発活動を通じて世界中の信用組合モデルを推進し守るのを助けると誓いました。
「私自身とポーランドの信用組合の会員を代表して、この素晴らしい名誉に感謝します」とマトゥシアク氏は仲間の理事会メンバーに語りました。
WOCCU理事会はまた、米国のネクストマーク信用組合(NextMark Credit Union)の最高経営責任者であり、米国の信用組合全国協会(CUNA)のジョー・トーマス(Joe Thomas)氏の新理事就任を歓迎しました。トーマス氏は、信用組合世界財団(the Worldwide Foundation for Credit Unions)およびCUNAにおいても理事を務めます。
WOCCU理事会メンバーのダラス・バーグル(Dallas Bergl)氏(CUNA)、マーサ・ダーディン(Martha Durdin)氏(カナダ信用組合協会)、マイケル・ローレンス(Michael Lawrence)氏(顧客所有銀行協会‐オーストラリア)は2年間の任期で再任され、アーロン・モーゼス(Aaron Moses)氏(カリブ信用組合連盟)、マンフレッド・アルフォンソ・ダセンブロック(Manfred Alfonso Dasenbrock)氏(Sicredi -ブラジル)、チャールズ・マーフィー(Charles Murphy)氏(アイルランド信用組合同盟)、ジョージ・オトト(George Ototo)氏(ケニア貯蓄信用協同組合連合)らはすべて、14名の理事会において2年間の任期で再選されました。
2020-21年のWOCCU理事会における委員会の役員は次のとおりです。
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- ラファウ・マトゥシアク(Rafał Matusiak)会長(ポーランド)
- ダイアナ・ディクストラ(Diana Dykstra)副会長/秘書(アメリカ)
- マイケル・ローレンス(Michael Lawrence)財務担当/監査・リスク管理委員会議長(オーストラリア)
- マーサ・ダーディン(Martha Durdin)ガバナンス・選挙委員会議長(カナダ)
- キム・ヨンシク(Younsik Kim)新型コロナウィルス対策委員会議長(韓国)
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WOCCUが2020年「会員増強賞」を贈呈
アフリカから2つ、アジアから1つの信用組合協会が会員増強賞を受賞しました。WOCCUの2020年会員増強賞は、最新の年次統計報告書から得られたデータに基づいて、次の組織に贈られました。
韓国:韓国全国信用組合連盟(NACUFOK)の会員数は19.8%増加し、100万人以上の会員が加わり、合計会員数は610万人となりました。
「1950年の朝鮮戦争は韓国を荒廃させ、そして疲弊させました。しかし、過去60年間で韓国の信用組合は着実な成長を遂げ、現在870億ドル(9兆3,090億円)の資産を管理しています」とNACUFOK会長でWOCCU理事であるキム・ヨンシク氏は述べています。
ケニア:ケニア貯蓄信用協同組合連合(KUSCCO)の会員数は14.2%増加し、100万人弱の会員が加わり、会員数は780万人に達しました。
「ケニアの貯蓄信用協同組合(SACCOS)は1960年代に始まり、長年にわたり継続的に成長してきました。SACCOSは、1,400万以上の人々の生活と生計を支えています」と、KUSCCOの会長であるジョージ・マグトゥ・ムワンギ(George Magutu Mwangi)氏は語りました。
ガーナ:協同組合信用組合協会(CUA)は50%成長し、285,444人の会員が加わり、会員数は862,638人となりました。
「ここガーナで行われている協力と信用組合の開発作業の印として、この権威ある賞を頂戴し恐縮しています。それはまた、私たちにローカルとグローバルの両方で信用組合運動のためにより力を尽くすことを求めています。この素晴らしい賞に対してWOCCUに感謝の意を表します」と、CUAのジェネラルマネージャーであるエマニュエル・コフィー(Emmanuel Coffie)氏は述べています。
退任するWOCCU会長のスティーブン・スタップ(Steven Stapp)氏は、自身とジョージ・オトト氏(ケニア貯蓄信用協同組合連合)の2019年の歴史的なガーナ訪問に言及して、次のとおり述べました。「政府、社会、教育の改革により、ガーナはより良い方向に向かっています。昨年10月、WOCCU理事であるジョージ・オトトと私は、ガーナの信用組合運動の闘争、進歩、成功を直接目撃することができました。私たちは皆さんを支持し続け、皆さんの成功をお祝いします。」
WOCCU理事会はまた、昨年中に加入した新会員2組織を承認しました。
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- タークス・カイコス諸島政府(英領)財務省(準会員)
- PSCU(米国フロリダ州セント・ピーターズバーグ)(準会員)
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2020年「功労賞」
WOCCUは、脆弱な人々、災害の犠牲者、移民、起業家に奉仕する国外の信用組合を支援する模範的な取り組みに対して、2020年功労賞を米国のインディアナ信用組合連盟(ICUL)に贈りました。ICULは、エクアドル、オランダ、ドミニカ、コスタリカ、ブラジル、ドミニカ共和国、グアテマラからの信用組合の専門家をインディアナ州に迎え入れ、研修、教育、交流の機会を提供しました。
ICULのジョン・マッケンジー(John McKenzie)会長は、「インディアナ州の信用組合の全てのリーダーを代表してこの賞を頂き光栄に思います。信用組合のリーダーたちの多くがこのエンゲージメントに関わってもらいたいという依頼に熱心に応えてくれました」と語りました。
WOCCUの功労賞は、自国以外の信用組合運動を促進するために多大な貢献をした、尊敬すべき個人や組織に対する当業界で最高の世界的な栄誉です。
デジタルの未来を擁護する
WOCCU事務局長のブライアン・ブランチ(Brian Branch)氏によれば、仮想プラットフォームを介したリモートでの年次総会の開催はWOCCUにとって初めてであったかもしれませんが、しかしこれは新型コロナウィルスのために世界中の信用組合がしなければならなかったタイプの適応です。
「信用組合は直感的に、ローン再編、貸付、財務カウンセリングによって即座に会員を支援しました」と、ブランチ事務局長は年次総会への報告で出席者に話しました。「影響を受けた人たちにとって、信用組合の反応は商業銀行からの反応よりも重要です。いくつかの信用組合システムはまた、この危機の間にメンバーのモバイルチャネルの拡大を加速させました。デジタル化は現在、消費者に利便性や競争力の問題だけでなく、安全の問題と見なされています。」
WOCCUは、「チャレンジ2025」イニシアチブを通じて、世界的な信用組合システムのデジタル化を推進し続けています。詳細はこちらをクリックしてください。
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