スウェーデンのICMIF会員であるフォルクサム(Folksam)は本日、スウェーデン政府が発行する初のグリーンボンドに4億7,400万スウェーデン・クローナ(57.8億円)を投資すると発表しました。これは、気候関連の投資、鉄道の整備、自然保護を通じてスウェーデンの環境および気候の目標に貢献するグリーンボンドです。
同国が初めて発行するグリーンボンドは発行額200億クローナ(2,440億円)、償還期間は10年です。今年6月、スウェーデン政府は債券の調達資金を紐づける枠組および選択について決定を行ないました。
「持続可能性は、私たちフォルクサムが長い間取り組んできた課題です。スウェーデン政府が、さまざまな種類の気候関連投資にしっかりと結びついたグリーンボンドを発行していることがわかります。私たちは常にお客様に良い年金を受け取っていただけるよう努めると同時に、社会のグリーンな変革に貢献します」と、フォルクサムの副CEOで資産管理・持続可能性担当責任者のマイケル・ケラー(Michael Kjeller)氏は述べています。
投資家は、債券がどの政府支出にリンクされているか、どのような環境・気候上の効果が達成されているかをたどれなくてはなりません。この枠組みは、学際的な気候研究のためのノルウェーの中心的な研究所で、外部コンサルタントを務める Cicero によって、最高レベルの「ダークグリーン」と評価されました。
フォルクサムは、グリーンボンドに対するスウェーデンの主要な投資家の1つです。これまでに、同社は300億クローナ(3,660億円)をグリーンボンドに投資しています。
今月初めに、フォルクサムは不動産クレジットファンドのブランズウィック・リアルエステート・キャピタルIII(Brunswick Real Estate Capital III:BREC III)に対する100億スウェーデン・クローナ(1,220億円)の投資を発表しました。これは、フォルクサムにとって一回の投資額で過去最大となります。このファンドは明確な持続可能性の目標を持つ商業用不動産に重点を置いています。
今年5月、フォルクサムはスウェーデン地方金融公社(Kommuninvest)が発行したグリーンボンドに25億クローナ(305億円)を投資したと発表しました。これにより、フォルクサムグループによるグリーンボンドへの投資総額は 300億クローナ(3,660億円)となり、グリーンボンド投資において主要な保険会社に加わりました。
フォルクサムは今年3月、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)が発行した社会貢献債に7億クローナ(85.4億円)を投資し、新型コロナウィルスのパンデミックで影響を受けた企業に財政支援を行ないました。さらに4月には、北欧投資銀行(NIB)が発行した債券に9億クローナ(109.8億円)、欧州投資銀行(EIB)が発行した債券に1億クローナ(12.2億円)を投資しました。
フォルクサムグループの社長兼CEOであるユルヴァ・ウェッセン(Ylva Wessén)氏は、この後開催される ICMIF「持続可能な投資リーダー」ウェビナーシリーズの一コマで話しをする予定です。この全4回のウェビナーシリーズ(2020年9月21〜23日)は、協同組合/相互扶助セクターや保険業界のその他のリーダーからベストプラクティスを聞く機会を提供し、ICMIF会員が持続可能性への取り組みを強化し、責任ある投資と持続可能な財務のあらゆる側面でリーダーシップを推進できるように手助けします。これらのウェビナーは、特にICMIF会員組織の投資、財務、持続可能性の専門家を対象としていますが、これらのトピックに関心のあるICMIF会員組織のすべての従業員が参加できます。
ウェッセン氏は、9月22日(火)午後6時(日本時間)からの「グリーンボンドおよびそれに投資すべき理由」に関するウェビナーに参加します。詳細およびご登録はこちらからお願いします。
※ 文中の金額は1スウェーデン・クローナ=12.20円で換算