ICMIF会員であるシンガポールの NTUCインカム(インカム社)は、地元の中等学校、特定専門学校、プレユニバーシティ教育機関で学ぶ子どもあるいは未成年の被後見人のいる低所得家庭であって、教育省の財政支援制度(MOE FAS)からの支援を受けている家庭を、2020年9月1日からインカム・ファミリー・マイクロ保険制度(IFMIS)の対象に含めると発表しました。この拡大により、対象となる22,000人以上が新たにIFMISの保障を受け、その合計は52,000人超となります。
IFMISは現在、地元の小学校に通いMOE FASを受給する約30,000人以上の適格児童に無償で保険を提供しています。またIFMISは、NTUC First Campusの「My First Skool」に加入している適格児童も対象となります。
適格児童の親または後見人の死亡または高度障害の状態に対し、請求の承認後にIFMISは5,000シンガポールドル(約38.7万円)を支払います。IFMISは今までに、約280の家族に対し、請求に基づきおよそ150万シンガポールドル(1億1,600万円)を支払いました。
新型コロナウィルスは長期にわたる入院と収入損失につながりかねないため、低所得世帯は最も悪影響を受ける可能性があります。このため、2020年2月17日以降、IFMISは保険の適用範囲を拡大し、適格児童とその家族が必要に応じてこの困難な時期を乗り切るのを助けるための財政支援など、新型コロナウィルスに関連する給付を含めるようになりました。保障拡大により、新型コロナウィルスによるシンガポール国内での入院1日あたり200シンガポールドル(1万5,500円)、最大30日間の保険金が現金で支払われます。診断が下ったその日から保険金の支払い対象となります。
パンデミックの状況は依然として流動的で不確実であるため、8月31日に終了する予定だった新型コロナウィルスの給付は、2020年9月1日から12月31日まで延長され、必要とする人びとに大きな安心を提供します。この給付は、制度に新たに入った学生を含む、IFMISの資格があるすべての学生を対象とします。
インカム社の最高経営責任者であるアンドリュー・ヨー(Andrew Yeo)氏は、次のように述べています。「低所得世帯は、子どもや若者の親あるいは後見人が重病になり、高度障害や死亡に至った場合、しばしば非常に大きな打撃を受けます。これは特に、親または後見人が家族の唯一の稼ぎ手である場合に当てはまります。そのような困難な状況によって、これらの学童や若者は、直面する経済的課題のために学校の中退を余儀なくされる可能性があります。私たちは、教育がすべての人に平等な競争の機会を与え、社会階層間の変化を効果的に推進すると信じており、インカム社は必要とされる若者の教育を後押ししています。このためインカム社は、より多くの適格な学生を守るためにIFMISを拡大し、困難な時代において社会で最も脆弱な家族に具体的支援を行なうべく邁進しています。」
「1ドルでも重要となるこの状況下、新型コロナウィルス給付の拡大が、必要な時にこれらの家族が嵐を乗り切るのに役立てば幸いです。十分なサービスを受けていないか、あるいはサービスを受けられていない人たちを含め、シンガポール人が保険に加入できるようにすることは私たちの社会的使命です。このパンデミックの期間中、シンガポール人が保険に加入し保障され続けるように支援するのが私たちにとり一層重要になっています。IFMISの拡大と同制度への新型コロナウィルス給付の延長により、シンガポールの地域社会を後押しし、好ましい社会的影響を与え続けられることを嬉しく思います。」
教育省の財務・調達部門長であるクラレンス・タン(Clarence Tang)氏は次のように述べています。「インカム社により、初等学校の財政支援制度受給者の範囲を超えて、保険料無しでIFMISの対象範囲が拡大され、中等学校、専門学校、 プレユニバーシティ教育機関の生徒まで対象になったことを嬉しく思います。教育省は、インカム社とのこのパートナーシップを継続し、貧しい学生とその家族へのサポートを拡大できることを喜ばしく思います。」
IFMISの詳細については、www.income.com.sg/IFMISをご覧ください。
※ 文中の金額は1シンガポールドル=77.30円で換算