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レポート

ロイヤル・ロンドン(イギリス) 利用者や地域社会に前向きの変化をもたらすために新たな社会的インパクトの取り組みを開始

イギリスのICMIF会員であるロイヤル・ロンドンRoyal London)は、新たに「社会的インパクト報告書」を発行しました。その中では、相互扶助の保険会社である同社の社会的インパクトに対するアプローチと、テーマ、取り組み、そして国連持続可能な開発目標(SDGs)との適合性について詳しく述べられています。

会員および利用者第一主義は、会員に所有された独立した事業者であるロイヤル・ロンドンのDNAであり、長期的な視点に立って、利用者とその家族およびそれらの人が住む地域社会のより良い未来を確実なものとするべく一生懸命取り組んでいます。

ロイヤル・ロンドンの社会的インパクトのアプローチは、同社がその強みを活かし、他者と協力して実質的な違いを生むことができる分野に焦点を当てています。変化の激しい今日の世界において、特に新型コロナウイルスが流行して以降、ロイヤル・ロンドンは、経済の不確実性、気候変動、社会的インパクトに重きを置く消費者の増加、革新的な商品へ需要、進化し続ける規制、事業への信頼、高齢化と健康な人口など、社会が直面するいくつかの大きな問題に取り組むうえで、同社が好位置にいると考えています。

ロイヤル・ロンドンはその報告書「善のための決意Determination for good)」の中で、経済的回復力の構築、長期的な貯蓄課題への取り組み、責任あるビジネスの強化という、同社が利用者と地域社会の利益のために取り組みたいと考えている3つの重要な社会的問題(社会的インパクトのテーマ)を明らかにしています。

2019年に、ロイヤル・ロンドンは10項目の取り組みを展開する最初のアプローチを行ないました。それぞれの取り組みは、社会的インパクトの3つのテーマのいずれかに結びついており、そして事業の特定の側面に関連しています。これらの取り組みにより、人びとの経済的回復力の向上の支援から責任ある投資まで、ロイヤル・ロンドンの戦略が社会的インパクトの目的から影響を受け、国連のSDGsにも適合することを確実なものとします。全体として、ロイヤル・ロンドンの取り組みは、9項目のSDGsに適合しています。

 

  ロイヤル・ロンドンの社会的インパクトのテーマと10項目の取り組み

経済的回復力の構築:

1. より多くの人が保障を受けられるようにする
2. 葬儀を原因とする貧困を減らす
3. 人びとの役に立つ金融知識とスキルを供与する

適合するSDGs:貧困をなくそう(SDG1)、すべての人に健康と福祉を(SDG3)、質の高い教育をみんなに(SDG4)、働きがいも経済成長も(SDG8)、人や国の不平等をなくそう(SDG10)

長期的な貯蓄課題への取り組み:

4. ポジティブな経済的未来を可能とするソリューション、商品、サービスを創り出す
5. 公平性の高い年金制度および助言や指導へのアクセス拡大を目指す
6. 長期的な貯蓄の実践を支援する

適合するSDGs:貧困をなくそう(SDG1)、ジェンダー平等を実現しよう(SDG5)、働きがいも経済成長も(SDG8)、人や国の不平等をなくそう(SDG10)

責任あるビジネスの強化:

7. 責任ある投資を行い積極的な事業転換を促す
8. 事業用不動産やサプライチェーンに持続可能性を組み込む
9. 生活上のショックが危機に至らないように支援する
10. 職員とその幸福のため有意義で包摂的な職場を作る

適合するSDGs:貧困をなくそう(SDG1)、ジェンダー平等を実現しよう(SDG5)、エネルギーをみんなにそしてクリーンに(SDG7)、働きがいも経済成長も(SDG8)、人や国の不平等をなくそう(SDG10)、つくる責任つかう責任(SDG12)、気候変動に具体的な対策を(SDG13)

 

ロイヤル・ロンドンの社会的インパクトの取り組みにおける次の段階は、その目標やKPI(重要業績評価指標)の最終決定を行なうことです。それらは2021年に開始され、同社が達成したい事項を正確に示し、これに対して測定可能な指標を特定します。

報告書の序文で、消費者部門最高経営責任者兼グループ経営執行委員会の社会的インパクト・スポンサーであるジェリー・トーハー(Jerry Toher)氏は次のように書いています。「相互扶助組織である当社は会員によって所有されています。私たちは、常に利用者のニーズを第一に考え利用者にとって正しいことを行なう、目的主導型の事業です。私たちの事業の中心には利用者がいます。しかし、利用者にとって最善の利益は、しばしば地域社会や社会全体にとっても最善の利益になります。」

さらにトーハー氏は次のように続けます。「私たちは常に良い影響を与えてきました。それこそロイヤル・ロンドンが設立された理由です。しかし、とりわけ非常に多くの人たちに影響を与えているこのコロナ禍の状況を踏まえ、私たちはさらなる努力を行なう決意をしています。大きな社会的課題に取り組むことで、私たちは利用者とその将来についてお世話の支援を行ないます。だからこそ私たちは、ロイヤル・ロンドンが職員、利用者、地域社会、さらにはより広範な社会と環境に与える影響に焦点を当てた、新たな社会的インパクト戦略を策定したのです。」

社会的インパクト・責任グループの責任者であるナディア・アル・ヤファイ(Nadia Al Yafai)氏は次にように補足します。「私たちの同僚、利用者、その家族であれ、あるいは社会全体であれ、社会的インパクトの中心には人がいます。そのため私たちは、ロイヤル・ロンドン内部および外部の利用者やその他のステークホルダーとの広範な人的関与と調査を通じてそのアプローチを開発しました。私たちは、社会的インパクトが利用者にとって本当に重要であることを知りました。それは、あらゆる人に影響を与えるポジティブな社会の変化を起こし、私たちの事業の中心にある商品・サービスを越えて影響を及ぼすことを意味します。それは、結果論であってはなりません。コア・ビジネスの慣行や価値基準と直接リンクすべきです。」

「力を与えられ、信頼され、協力し合い、達成するという私たちの相互扶助および価値観は、社会的インパクトがまさにロイヤル・ロンドンの中核にあることを示しています。」

ロイヤル・ロンドンは英国で最大の相互扶助の生命保険・年金・投資会社であり、2019年6月現在の運用資産は1,300億ポンド(17兆8,100億円)、保有契約数は880万件、職員数は4,046人です。

相互扶助の保険会社として、ロイヤル・ロンドンは利益を越えたものを重視しています。その歴史を通じ、ロイヤル・ロンドンは常に社会的課題に取り組んできました。同社は、死んでもお金が無く「貧困者の墓」に葬られる汚名を人びとが避けるのを助けたいと願った二人の若い男たちによって1861年に設立されました。それ以来、ロイヤル・ロンドンは利用者、会員、職員、そしてより広範な社会のために正しいことを行ない、良い社会的影響を与え続けてきました。

社会的インパクト報告書の全文は、ロイヤル・ロンドンのウェブサイトのこのリンクからダウンロードすることができます。

※ 文中の金額は1ポンド=137円で換算

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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