新型コロナウィルスのパンデミックの渦中で、ラテンアメリカ再保険教育協会(Latin American Association for Education in Reinsurance/あるいはLARGグループとして知られる)は、2020年の年次総会を初めてバーチャルで開催しました。「毎年行なわれる当イベントは平素から高いレベルにあるため、本当に大変でした」と、同グループのダイレクターであるマーサ・ジュリア・デ・マロキン(Martha Julia de Marroquín)氏は言います。
LARGグループは、ラテンアメリカ諸国の協同組合および相互扶助の保険組織で構成されています。同グループの会員は全てICMIFの会員でもあります。LARGグループは、共同で再保険を購入したいと考えた4つのICMIF会員組織によって2004年に創設され、それ以来、同グループは会員数、影響力ともに大幅に拡大しました。同グループは毎年年次総会を開催しており、再保険に関する研修のほか、会員や外部の専門家からの数多くのプレゼンテーションなどが行なわれます。通常であれば会員組織が持ち回りで総会を主催しますが、現状では難しいため、イベント全体がオンラインでの開催に移行しました。
LARGグループの理事会、諮問委員会、経営陣が協力し合って、9月の6つの異なった日付にそれぞれ2〜4時間のセッションで構成されるイベントを開催することを決定しました。デ・マロキン氏は、16か国・27団体から300名以上が参加し、すべてのセッションに非常に多くの参加者があったと報告しています。
今回のイベントの中心テーマは、「新型コロナウィルスのパンデミックに直面した保険セクターの見通しと課題」であり、これはLARG会員にとっても非常に関心のある話題でした。
例年のように、このイベントはLARGグループと緊密に協力している再保険各社やウィリス リー(Willis Re)により支援され、それぞれの団体が基調講演者を務めました。プレゼンテーションで取り上げられたトピックは、中心テーマから導き出された次のようなものでした。
このイベントでは2つの作業会合も行なわれました。その一つは、2021-2022年の再保険契約の交渉条件について話し合うものであり、再保険契約を共同で交渉するLARGグループの全ての団体が参加するとともに、損害と生命の再保険各社がそれぞれのセッションに参加しました。もう1つの会合では、再保険の専門家が一堂に会し、新型コロナウィルスのパンデミックに関して会員に利益をもたらすデジタル化プロセスの進歩について共有しました。
ICMIFの国際関係担当バイスプレジデントであるキャサリン・ホック(Catherine Hock)氏は数多くのセッションに参加し、参加者に次のように語りました。「問題は、協同組合/相互扶助の保険セクターが新型コロナウィルスに「対処」できるかどうかだけではありません。私たちはこのセクターが課題に対し繰り返し立ち上がるのを見てきました。問題はまた、パンデミックからの教訓、顧客への影響、ビジネスへの影響、そして将来的に、より良い準備を行ない、より良い商品を開発し、より良いサービスを提供する方法を知ることです。LARG年次総会は、会員がお互いから学び、パンデミックの課題に対処する新たな方法を実践できるように、私たちの経験とベストプラクティスを共有する機会を与えてくれます。」
「イベント後のアンケートでは、すべての活動に高いスコアが得られました。また、いつもの通りトピックは会員に焦点を当てたもので、各セッションで生まれた相互交流が高く評価されました」と、マーサ・ジュリア・デ・マロキン氏は語ります。
マロキン氏は、「LARGグループからの集合的なフィードバックにより、2020年のバーチャル年次総会に対する高い水準の満足度が確認されました。この困難な時期においても、会員、再保険会社、グループのブローカーであるウィリス リーの支援があったという事実は、私たちのスローガンである『力を合わせ私たちは違いを生む(WORKING TOGETHER WE MAKE A DIFFERENCE)』の妥当性を証明しています」と締めくくりました。