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ICMIFブログ記事から:「インパクト投資と持続可能性のビジネスケース 」- コーポレーターズ(カナダ) 持続可能性・シチズンシップ担当バイスプレジデント チャド・パーク(Chad Park)氏

コーポレーターズ(カナダ)の持続可能性・シチズンシップ担当バイスプレジデントであるチャド・パーク(Chad Park)氏(写真)によるこのゲストブログ記事は、カナダのコンテンツハブ「イノベーティング・カナダ(Innovating Canada)」に当初掲載されたものです。記事の中でパーク氏は、コーポレーターズの長期ビジョンで述べられている、持続可能性を同社の日常業務に統合し定着させる取り組みについて語っています。その取り組み方の1つは投資資産を通じたものであり、コーポレーターズの投資資産はすべて持続可能性の基準により評価されています。この記事をICMIF会員と共有することを許可していただいた、チャド・パーク氏とイノベーティング・カナダに感謝を申しあげます。
This guest article from Chad Park, Vice President of Sustainability & Citizenship, The Co-operators (Canada) was originally published on the Canadian content hub Innovating Canada.  In the article, Chad talks about efforts to integrate and embed sustainability into everyday business at The Co-operators which is informed by the cooperative’s long-term vision. One of the ways The Co-operators does this is through its invested assets, all of which are assessed through a sustainability lens. We would like to thank Chad and Innovating Canada for their permission to share this article with ICMIF members.

 

インパクト投資と持続可能性のビジネスケース
筆者:
コーポレーターズ(カナダ)
持続可能性・シチズンシップ担当バイスプレジデント
チャド・パーク(Chad Park)

2020年は、複雑な課題には意欲的で共同的な解決策が必要であることが明らかになった年でした。パンデミックが最重要事項である一方で、気候変動、メンタルヘルス、社会的不平等などの課題には引き続き注意が必要です。これらの課題は私たち皆に、自分の組織だけでなく、人、地域社会、そして地球のために長期的な成功観を持つように求めています。

持続可能性を事業に統合・定着させるための私たちの努力は、コーポレーターズの長期ビジョンにおいて述べられています。この中には、周囲の世界において持続可能性を擁護するという取り組みが含まれます。その取り組み方の1つは投資資産を通じたものであり、私たちの投資資産はすべて持続可能性の基準により評価されています。その重要な一部がインパクト投資の採用であり、これは世界で最も差し迫った環境・社会問題に取り組みながら、力強いリターンを生み出すものです。

  コーポレーターズのインパクト投資の道のり

私たちの取り組みは2015年に始まり、良い影響を与えるために投資資産の6〜10%を投資することを約束しました。当時、この目標は業界で最も野心的なものであり、ほとんどの企業は0.5%以下の投資でした。それ以来、私たちのその比率は20%を超え、環境と社会の利益を支援するプロジェクトや取り組みへの投資は20億ドル(1,600億円)を超えています。今後もインパクト投資の取り組みを拡大していきます。

2019年末現在、私たちが投資したプロジェクトや取り組みは、例えば2億5,800万MWh(メガワット時)の再生可能エネルギーを発電し、1年間で1,000万世帯に電力を供給するなど、大きな良い影響をもたらしています。同時に、私たちはこれらの投資がベンチマークを上回る金融リターンを生み出すことを一貫して見てきました。

  地球に良し、人に良し、そしてビジネスに良し

持続可能な低排出量経済への投資は実に良いビジネスです。私たちは、カナダと世界の経済的な安全を脅かす課題の解決策に投資することにより、急速に変化する世界に適応することを可能にする経済を強化します。このことが、長期的に私たちの集団的な力と安定を守ります。

持続可能な経済の繁栄のために、この動きの背後には、経済に重きを置くクリティカルマスの投資家が必要です。他の企業や投資家が参加すれば、気候変動、社会的不平等、不安定な市場などによってもたらされた課題の解決策に資金を提供するために必要なモメンタムと資本が構築されます。そのために、当グループの資産運用会社であるアデンダ・キャピタル(Addenda Capital)は、カナダ全国のインパクト投資を促進するために、カナダ初のインパクト債券プールファンド(Impact Fixed Income Pooled Fund)を立ち上げました。このファンドは現在8,500万ドル(68億円)を上回る資産を保有し、成長しています。

私たちは、インパクト投資や他の種類の持続可能な投資を通じて、より回復力のあるインフラ、より堅固な住宅、より良い食料安全保障、メンタルヘルス支援などを構築することで、経済と地域社会のリスクを軽減することができます。

私たちの経験によれば、このどれも収益を犠牲にすることはありません。それは私たち全員をより強くし、より安定させ、そして私たちの間にある課題をうまく乗り切る準備をさせてくれます。これにより、顧客や地域社会の現在のニーズを支援し、将来にわたってその繁栄と幸福を守ることができるのです。

より持続可能で回復力のある未来に私たちがどのように投資しているかをこちらでご覧ください。

※ 文中の金額は1カナダドル=80円で換算

 

ICMIFサイトの英語blog記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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