カナダのICMIF会員コーポレーターズ(The Co-operators)は、新型コロナウィルスの経済的閉鎖により仕事や教育機会を失った、疎外されているカナダの若者のエンプロイアビリティ(雇用される能力)を支援することを目的に、コーポレーターズ地域社会基金(Co-operators Community Funds)の取り組みの一環として200万カナダドル(1億6千万円)の「エンプロイアビリティへの道(P2E)」を立ち上げました。
「学校や、若者を中心に雇用している数多くのセクターの経済的閉鎖の影響を主因として、カナダの若者たちが、新型コロナウィルスに起因する失業と教育の混乱によって大きな影響を受けてきたことを私たちは知っています。疎外された若者が特に大きな打撃を受けています。一部の若者はエンプロイアビリティに対する追加的な課題に直面しており、これらの前例のない失業レベルに対して特に脆弱になっています。コーポレーターズの『エンプロイアビリティへの道』の取り組みの目標は、パンデミックによって引き起こされた満たされない緊急的なニーズに対応するソリューションを開発する革新的なアプローチを採用することによって、若者や中小企業のより明るく持続可能な未来を創造することです」と、コーポレーターズの社長兼最高経営責任者を務めるロブ・ウェセリング(Rob Wesseling)氏は説明します。
2020年4月のカナダ統計局の労働力調査によると、新型コロナウィルスの経済的閉鎖の当初数か月で、働く若者の43%が職を失うかあるいは労働時間を短縮されるかしました。この新たなP2Eの取り組みは、協同組合、非営利団体、社会的企業などを含む、若者の雇用、訓練、定着を目指す中小企業との質の高い機会をそれらの若者に提供します。
パンデミックは、私たちの地域社会の若者の機会に悲惨な影響を及ぼし、中小企業の能力に負担をかけました。P2Eは、これらの雇用主を疎外されたカナダの若者と結びつけることに取り組んでおり、若者たちはエンプロイアビリティへの過程でライフスキル、雇用、心理社会的支援を手に入れることになります。
P2Eの取り組みを通じてコーポレーターズは、若者主導の2段階のエンプロイアビリティ・プログラムであるカナダ青年繁栄評議会(Canadian Council for Youth Prosperity: CCYP)の「#ImpactCOVID:回復への道(Road to Recovery)プロジェクト」の創設パートナーであることを誇りに思っています。若者たちは、中小企業と共にパンデミックからの経済回復計画を共同設計し、そしてカナダ全土の地域社会プログラムでの雇用と参画を通じてこの計画を評価します。#ImpactCOVIDは、疎外された若者が、より質が高く持続可能で安全な仕事に就くのを助け、協同組合、非営利団体、社会的企業などの中小企業にとって価値と影響力がある仕事の経験を積むのに役立ちます。その見返りとして、これらの組織は、若者を雇い、訓練し、定着させる能力を構築します。
「現在のこの経済危機の間、若年労働力の育成への迅速な対応アプローチを設計するために、協力的なパートナーシップが重要でした。若者のための機会を共同で創出し、全国の各セクターと協力するという私たちの取り組みは、回復力と地域社会の幸福という協同組合の考え方をよく反映しています」と、カナダ青年繁栄評議会のエグゼクティブ・リードであるグラディス・アホヴィ(Gladys Ahovi)氏は言います。
コーポレーターズは、17項目の国連持続可能な開発目標(SDGs)をすべて支持しており、2030年に向けた企業長期目標を、自らが最大の専門知識を持っており最も有意義な影響を与えることができる9つのSDGsに合わせました。このように、それは現在および将来の世代の環境的、社会的および経済的な幸福を守るための集団的な世界的努力と結びついています。P2Eの取り組みは、国連SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」に沿うものです。
コーポレーターズ地域社会基金は、疎外されている若者やメンタルヘルスに問題のある個人がエンプロイアビリティのスキルを身に付けより自立できるよう支援することに焦点を当てている組織を援助しています。2019年には、エンプロイアビリティへの過程にある疎外された個人を支援することに力を注ぐ28組織に対し、基金を通じて合計58万2,250カナダドル(4,658万円)が提供されました。
コーポレーターズ地域社会基金「エンプロイアビリティへの道(P2E)」の取り組みと、パートナーシップを通じてもたらされる影響の詳細については、ここをクリックしてください。
※ 文中の金額は1カナダドル=80円で換算