イギリス全国の地域社会が直面する現下の困難な課題に対応して、ICMIF会員で農村部向け保険会社のNFUミューチュアル（NFU Mutual）は本日、地域および全国レベルで活動する慈善団体に対し、2021年は275万ポンド（約4億円）の資金を提供することを発表しました。
同社は、自らの代理店寄付基金（Agency Giving Fund）を通じて地域の慈善団体に200万ポンド（2億9千万円）を寄付する予定で、さらに全国レベルの組織を支援するためにNFUミューチュアル慈善信託（NFU Mutual Charitable Trust）に100万ポンド（1億4,500万円）の提供を約束します。
コロナ禍が続く中、この資金は慈善団体とそれらの団体が奉仕する地域社会に継続的な支援を提供することを目指しています。
NFUミューチュアルによると、この200万ポンドの代理店寄付基金は、イギリス中の地域慈善団体や地域社会が強くあり続け、回復力を保つのを支援するものです。これらの寄付がイギリスの隅々にまで届き、最も必要な場所に送られるようにするために、全国に300以上のオフィスを構えるNFUミューチュアルの各代理店は、当基金を受け取る地元の慈善団体を指名する機会が与えられます。資金は2月末からの16週間で分配され、ロックダウン措置が引き続き地域社会に影響を与える中、支援を提供していきます。
NFUミューチュアル慈善信託への75万ポンド（1億875万円）の追加資金により、より多くの全国レベルの組織を支援するために最大100万ポンド（1億4,500万円）の寄付を可能にし、孤立した脆弱な人たち、精神的健康問題を経験している人たち、経済的課題に直面している家族（それらの一部はコロナウィルスに起因している）に手を差し伸べられます。
これら最新の寄付の発表は、パンデミックに対応して全国に配分された2020年のNFUミューチュアルの約180万ポンド（2億6,100万円）の慈善資金に続くものです。
この資金提供に加えて、NFUミューチュアルは、代理店と農家向けの「農業におけるメンタルヘルス」のトレーニングセッションも支援する予定です。これらは、NFUミューチュアルが設立し資金提供している慈善団体である農場安全財団（Farm Safety Foundation）によって運営されます。
1時間のこのセッションでは、農業における貧弱なメンタルヘルスの影響についての洞察を参加者に提供します。農民はしばしば孤立した環境で長時間働きます。これらのセッションは、農業の世界で生き働く人たちが互いに気を配り、周囲の苦しんでいる人の兆候を認識し、そして、自信を持って会話を始めたり、利用可能なサポートを示したりできるように促します。
NFUミューチュアルのグループ最高経営責任者であるリンゼイ・シンクレア（Lindsay Sinclair）氏は、同社が発表した2021年の地域社会支援策に触れ、次のように述べています。「不幸にも、パンデミックの結果としての支援サービスへの需要の増加は、イベント中止に伴う資金調達面の困難な課題と同様にまだ続いています。」
「私たちの最新調査によると、NFUミューチュアルの会員の82％が2020年に慈善団体に寄付し、3分の1以上の人が昨年慈善寄付を増やしたと述べています（＊）。会員と同様に、私たちは現在が困難な時期であると認識しており、現下の危機の中で強化された支援を拡張する重要性を理解しています。」
「NFUミューチュアルは100年以上にわたって地域社会を支援してきました。私たちの代理店は地域社会の一部であり、代理店寄付基金は、代理店が自らの地域についての知識を活用し最も必要な場所に支援を向けることを可能にします。」
「昨年は、NFUミューチュアル慈善信託が提供した支援額が1998年の設立以来で最高になりました。全国レベルの慈善団体がその重要なサービスへの需要に応えるべく努力する中、今年も同水準の資金提供ができることを誇りに思います。」
「イギリスの農民や生産者もパンデミックにおいて重要な役割を果たしており、国民に供給するために土地を耕し家畜を世話するべく長時間働いてきました。近年、農場安全財団は、農民の精神的健康を保護するための教育と支援を提供しています。この新しい意識向上セッションは、この困難な時期にその支援を拡張する予定です。」
※ 文中の金額は1ポンド＝145円で換算
