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責任投資のツールとしての人工知能(AI)に関するランスフォーシェクリンガー(スウェーデン)の新しい研究プロジェクト

ESG Environment social governance investment business concept on screen

人工知能(AI)は、責任投資の仕事にどのように貢献できるのか?ICMIFメンバーであるランスフォーシェクリンガー(Länsförsäkringar)のランスフォーシェクリンガー研究基金(以降、研究基金。)が研究プロジェクト「ESG予測」を開始したとき、それが主な疑問でした。

この研究では、AIをツールとして使用して、構造化されていない持続可能性情報を処理し、ランスフォーシェクリンガーLiv(以降、Liv。)の資産運用における投資プロセス、特に企業の持続可能性リスクを予測することにどのように貢献できるかを検証しています。

Livの責任投資責任者であるクリストファー・ドライマン(Kristofer Dreiman)氏は、「以前の調査では、企業の持続可能性の取り組みを測定する方法はたくさんあることが示されていますが、研究内容が異なり、方法間に大きなコンセンサスはありません。さらに、分析された企業の全体的な評価に価値がまとめられることが多く、これは行動と個々の評価基準の間の解釈を複雑にします。」と述べています。

AIと責任投資に関する研究は、研究基金より資金提供され、Liv、ストックホルム大学、イェヴレ大学の従業員、経済学とAIの分野でミッドスウェーデン大学の経済関係研究センターのCER(Centre for Research on Economic Relations)を介して共同で実施されます。

研究プロジェクトの初期段階では、企業の持続可能性評価(「ESG評価」とも呼ばれる。)と論争への関与の有無との関係が調査されました。たとえば、研究者はE評価(ESG *E値)と環境論争のリスクとの間には低い相関関係がみられることを発見しました。これは、E評価が比較的高い企業は環境論争に巻き込まれるリスクが高いことを意味します。

ランスフォーシェクリンガーは、これまでの研究と今回の結果より、持続可能性作業の成熟度と持続可能性リスクに基づいて企業を差別化できる新しい代替方法の必要性が確認されたと考えています。さらに、質や適用範囲はさまざまですが、企業の持続可能性に関する実際の情報がより多く入手できるようになりました。また、持続可能な金融市場に向けたEUの新しい規制により、将来的にはより多くの持続可能性に関する情報が提供されることになります。

ドライマン氏は、「責任ある投資に取り組むうえで、AIや機械学習をツールとしての活用するというアイデアはここから生まれました。初期段階を経て、プロジェクトは現在、AIと機械学習を使用して、例えば環境指標と環境論争の間のパターンや関係を見つけることができる方法を調査しています。過去のデータとパターンに基づいて、企業の持続可能性リスクを予測することができます。これらのリスクレベルを分析して、企業が講じるべき予防措置を検討することができます。

ESG予測プロジェクトの目標は、持続可能性のリスクが高い企業を特定し、その理由を説明し、その結果をさらなる分析や提言活動の基礎として使用できるようにすることです。」と述べています。

* ESG値は、環境、社会、および(コーポレート)ガバナンス関連要素に関連する企業のコミットメントと行動を評価および測定するためのさまざまな方法によって提供される。

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。https://www.icmif.org/news_story/new-lansforsakringar-research-project-on-artificial-intelligence-as-a-tool-in-responsible-investment/

掲載日付2021.3.24