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日本共済協会と生協総合研究所の主催による勉強会「ICMIF会員のCOVID-19の取組みを学ぶ」が開催されました

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新型コロナウイルスの感染が世界中に蔓延する状況のもと、各国のICMIF会員団体のCOVID-19に対する取組みは、各国の実情に対応し、人々が直面している困難に様々な支援を行うという、協同組合のもつ特性を発揮したものとなっています。2021年3月19日にICMIFの会員である日本共済協会は、「ICMIF会員のCOVID-19の取組みを学ぶ」をテーマに、COVID-19に対する様々な取組内容を学び、今後の活動の参考にすることを目的にしたオンライン学習会を生協総合研究所と共同で開催しました。

学習会は、「新型コロナウイルス感染症拡大に対して組合員・地域住民の皆様が感じている不安を少しでも和らげるため、今まさに相互扶助の精神のもと全世界の協同組合・共済団体が力を結集し、社会への働きかけを継続的に実施していくことが求められています。今回の学習会が今後の皆様の取組みの参考になれば幸いです。」という、日本共済協会の澁谷孝浩専務による開会の挨拶で始まりました。

生協総合研究所より、「COVID-19に対するICMIF会員団体の取り組み」について6つの類型と特徴 ①保険の適用範囲と契約者サービスの拡大、②保険契約者への利益割戻 ③寄付金 ④医療サービスへの支援・寄付 ⑤会員家族とコミュニティへの支援 ⑥ソーシャルボンド(社会貢献債)への投資が示され、NTUCインカム(シンガポール)、ダーン・ファンデーション(インド)、PPS(南アフリカ)の各団体の取組みの特徴、相互扶助組織におけるアフターコロナにおける役割と期待が報告されました。

続いて、「日本の会員団体のCOVID-19の取り組み」として、JA共済連より「JA共済事業における新型コロナウイルス感染拡大にともなう地域貢献活動の取組みについて」のテーマで、地域貢献活動への新型コロナウイルス感染拡大にともなう影響、医療機関・介護施設へのマスク寄贈、外出自粛者へ向けた健康増進体操動画の公開等が報告されました。

こくみん共済 coopからは「コロナ禍におけるこくみん共済 coopの『たすけあい』(注)」」のテーマで、今できるたすけあい動画等の特設サイトの開設、医療従事者へのマスク寄贈、マイページの利用・登録件数に応じた寄付、こくみん共済 coopグループの役職員の募金による寄付、twitterで募集した家族や友人などへのありがとうの手紙の出版の取組みが報告されました。

(注) 協同組合運動における相互扶助の精神に基づき、困ったときにはみんなが協力して支えあうこと。

コープ共済連からは、「CO・OP共済 医療従事者応援プロジェクトのご報告」のテーマで、加入者の共済マイページの利用件数に応じた医療福祉生協連への寄付について報告されました。

その後、ICMIFのショーン・ターバック事務局長から、COVID-19に対するICMIF会員がリーダーシップを発揮した取組として保険料の支払い猶予、自動車保険や火災保険の利益の顧客への割り戻し、病院や研究のための寄付、社会貢献ボンドへの投資等が紹介され、また、国連開発計画と連携したマイクロ保険の設立支援、気候問題・COP26へ向け協同組合・相互扶助組織が更にリーダーシップを発揮していく必要性について、録画ビデオで報告がありました。

これらの報告を受けて、日本大学商学部 岡田太 教授が、ICMIFのコロナ対応とSDGsへの取組み、株主第一主義からステークホルダー資本主義の進展、コロナ禍は資本主義をリセットする好機、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)へのICMIF会員の署名、SDGsについての生協共済の課題等についてコメントされました。

最後に、日本共済協会と生協総合研究所の役員でもあるコープ共済連の和田寿昭理事長が、「100年に一度あるかどうかのパンデミックにおいて、我々のセクターの活動に共通しているのは「困難な人に寄り添うということ」であり、これは協同組合原則の第7原則である地域社会への関わりに合致します。我々はこうした素晴らしい活動を行っているが、残念なことに、日本社会で広く認知されている状況には至っていません。ICMIFが国連や国際社会に働きかけているように、我々も社会での存在感を高めていく活動が重要だと認識しています。」と、閉会の挨拶で語られました。

学習会終了後、学習会の参加者から以下の意見が寄せられました。

・各組織の取り組みを知ることができ、協同組合の取り組みについて考えるきっかけとなった

・SDGs達成のためICMIF会員組織のリーダーシップへの期待が高まっていることを認識できた

・世界的に協同組合や共済の重要性が再認識されている点は共感できた

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

https://www.icmif.org/news_story/icmif-members-covid-19-initiatives-provide-inspirational-learning-for-japanese-members-study-session/

掲載日付2021.5.14