デンマークのFB保険(LB Forsikring)では、2020年だけでも、同社の契約者が所有する車の破損したバンパーの28.2%が廃棄されることなく修理されました。これにより、昨年は13.7トンのプラスチックを節約することができました。
長年、デンマークでは、車のバンパーが破損した時には、多くの場合、古いバンパーを捨てて新しいバンパーに交換されました。しかし、この考え方は、現在、デンマークの多くの保険会社で問われており、廃棄するのではなく修理したいと考えられています。これにより、環境に必要のないプラスチックの消費を防ぐことが出来ます。
LB保険では、2017年以降、破損したバンパーの25%以上が交換ではなく修理されており、2020年には28.2%が修理されました。
「私たちにとって最も重要なことは、もちろん、契約者が修理工場から。ダメージが解消されて安全性が確保された車を取り戻すことですが、バンパーを捨てる代わりに修理で済むのであれば、私たちがバンパーを捨てる理由はありません。このようにして、過剰消費から環境負荷を節約し、契約者の負担を軽減することが出来ます。」と、LB保険の最高商務責任者(Chief Commercial Officer )で、デンマークの自動車市場の3分の1を占める保険会社が加盟する自動車損害評価を行うデンマークの技術組織である「タクサトリンゲン(Taksatorringen)の会長でもあるステーン・ホルセ・アンデルセン(Steen Holse Andersen)氏は言います。
「Taksatorringenでは、数年前から、プラスチック製のバンパーやガラス板に関しては交換するのではなく修理することを、ワークショップで呼びかけています。車のバンパーの損傷に関しては、多くの会員が高い修理率を誇っており、私たちの呼びかけが支持されていることを私たちは本当に嬉しく思います。2020年に、Taksatorringenはすべての会員企業のプラスチックバンパーの合計24.7%を修理しました。」と、Taksatorringenのディレクターであるマリアンヌ・ウィアー(Marianne Wier)氏は述べています。
50トンのプラスチックが節約されました
LB保険では、2017年以降、50トンもの新しいプラスチックバンパーを購入する必要がないほど、多くのバンパーが修理したことに満足しています。
「保険業界でも、可能な限り修理またはリサイクルすることは非常に理にかなっています。私たちは皆、可能な限り持続可能性について考える責任があります。この課題は、契約者が考えていることでもあります。」とアンデルセン氏は述べています。
2020年12月、LB保険は1416人の契約者を対象に調査を実施しました。ここでは、リサイクルとの関係が質問の一部でした。
「私たちの調査によると、調査対象の契約者の45%が、可能であればリサイクル部品で車を修理することを選択しました。この回答結果を見ると、損傷補償の一部として修理やリサイクルについて考えることは、まだ始ったばかりであると思います。今後数年間で、それははるかに大きく、より重要になるでしょう。」と、アンデルセン氏は言います。
ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2021.5.17