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フォルクサム(スウェーデン)は、鉄鋼会社SSABへの出資比率を高め、同社の脱化石生産への移行を支援しています

Photoshoot at a construction yard close by to Stockholm, 2019

スウェーデンのフォルクサム(Folksamは、鉄鋼メーカーSSABへの出資比率を高めたことを発表しました。SSABへの出資比率は、現在、議決権の5.2%および株式資本の2.1%となっています。今回の追加投資は、フォルクサムが化石を使わない鉄鋼生産への移行をより積極的に支援するために行われたもので、同時にフォルクサムの顧客に長期的に魅力的な利益をもたらす可能性があると考えられています。

「化石を使わない鉄鋼生産は、スウェーデンでも、世界でも、気候変動への対応を成功させるための重要な要素の1つです。同時に、産業界の雇用をスウェーデンにとどめるためには、SSABの継続的な変革が重要です。私たちは長年にわたってSSABの株主であり、今では同社の気候変動への取り組みに対してより長期的な責任を負う準備ができています。」とフォルクサムグループのCEOであるイルバ・ウエッセン(Ylva Wessén)氏は述べています。

フォルクサムの運用資産は、5,000億スウェーデン・クローネ(6兆4300億円)を超えています。遅くとも2050年までに投資ポートフォリオの温室効果ガス排出量を正味ゼロにすることを長期的な気候目標にしています。これを達成するために、フォルクサムは高炭素ポートフォリオ企業の脱炭素化の旅でと参加することを計画しています。

「私たちは、大規模な炭素排出者をポートフォリオから除外するのではなく、移行の取り組みを支援することによって、より実質的な貢献をすることができると確信しています。SSABへの出資比率を高めることで、スウェーデンとフィンランドの排出量のそれぞれ10%と7%を占める企業に真のインパクトを与えることが出来ます。」とウェッセン氏は述べています。

近年、フォルクサムは、ノースボルトやボルボカーズへの投資をはじめ、グリーンボンドへの投資など、気候変動への対応を支援することを目的とした投資を行ってきました。今春のSSABへの出資比率を高めるという決定は、気候変動への対応をさらに加速するための投資で、フォルクサムの顧客にとっても経済的なメリットがあります。

画像ソース:SSAB

※ 文中の金額は1スウェーデン・クローネ=12.86円で換算

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

https://www.icmif.org/news_story/folksam-increases-its-ownership-in-steel-company-ssab-to-support-its-transition-to-fossil-free-production/

掲載日付2021.6.21