相互保険会社兼年金プロバイダーであるロイヤル・ロンドン(Royal London)が行った最新調査によると、消費者の半数以上(57%)が、気候変動への取り組みのために自分の年金が責任を持って運用されることを望んでおり、彼らの年金が責任を持って運用されることを望まないと答えた人は、10人に1人(9%)しかいませんでした。この責任投資への熱意にもかかわらず、現在、年金を持っている人の7人に1人(15%)しか責任投資をしていません。
現在、責任を持って年金を運用をしていない人のうち、3分の1(33%)は、責任投資の内容について説明を受ければ、年金を投資する可能性が高くなると答えています。調査によると、5人に2人(44%)が責任を持って年金に運用することに関心を持っているが、どこから始めればよいのかわからないという結果が出ています。
現在、職場や個人で年金を収めている人は約2,100万人いると言われており、責任を持って運用している人は約314万人(15%)になります。しかし、責任ある投資がどのようなものであるかを理解すれば、さらに600万人は責任投資に切り替えとことができるとみられます。
今回の調査では、年齢差が大きく、55歳以上(40%)よりも18〜34歳(66%)が責任を持って年金を運用したいと考えていることがわかりました。また、すべての年金が責任を持って運用されるべきであると答えたのは、男性(47%)よりも女性(52%)の多いという結果が出ました。男性(41%)よりも女性(46%)の方が、「責任を持って年金を運用することに関心があるが、どこから始めればよいかわからない。」とも答えています。
年金を責任を持って運用することで、気候変動に大きな変化をもたらす可能性があります。例えば、Royal London Sustainable Leaders fundは、環境・社会・ガバナンスの観点からリーダー的であるか、社会に純利益をもたらす企業に投資していますが、二酸化炭素排出量はFTSEオールシェアインデックスより28%低くなっています。
気候変動への取り組み
現在、責任を持って年金を運用しているのは少数派ですが、多くの人々が気候変動の緩和に役立つと思われる別の行動を取っています。10人に6人(58%)が、暖房のサーモスタット設定を1度下げたり、不要な照明を消していると答えています。さらに36%は、これを喜んで行いたいと答えています。また、現在、10人のうち4人(42%)が使い捨てプラスチックを削減していますが、半分以上(51%)がこれを実行したいと考えています。
Royal Londonの消費者金融スペシャリストであるサラ・ペネルス(Sarah Pennells)氏は、次のように述べています。「人々が気候変動対策のために習慣を変えようとしていることは非常に心強いことですが、果物や野菜のプラスチック包装の量をチェックするのと同じように自分の年金がどこに投資されているかをチェックしよう感がるようになるには、まだまだ長い道のりが必要です。私たちの調査によると、人々は責任投資が何をいみするのか、どこから始めればよいのかわからないということが、私たちの障害のひとつになっています。」
ペネルス氏は続けて、「私たちの生活水準は、私たちの経済状やと私たちが住む環境によって形成されます。気候変動の影響によりあなたの家が洪水のリスクにさらされたり、空気の質が悪くなったりすれば、多額の年金基金を持っていても素晴らしい老後を保証することはできません。」と述べています。
ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2021.7.22