ウニポリス財団(Fondazione Unipolis)は、ウニポール・グループ(UNIPOL Gruppo)の財団です。
1978年に設立された、権利保護のための市民活動を推進する組織であるCittadinanzattivaと共同で推進された同財団の最新のプロジェクトは、イタリアの57の学校からの2,000人の学生が移動手段と未来の地域社会の機能を想像して描くものです。案には、環境に優しい移動手段を使用する人々に報酬を与えるアプリ、車やバイクを充電できる持続可能な街中の総合エリア、ソーラーパネル付きベンチ、スモッグを食べるバス(smog-eating buses)、ドライバーがアルコールまたは薬物を服用したかどうかを明らかにできるセンサーなどがあります。先週、ローマで、イタリア国内の中等学校を代表する10グループがイタリアの学校による最初の持続可能なモビリティマニフェストを発表し、持続可能なインフラと移動手段を担当するエンリコ・ジョヴァンニーニ(Enrico Giovannini)大臣に提出しました。
イベントには、ウニポール・グループとウニポリス財団のピエルイジ・ステファニーニ(Pierluigi Stefanini、写真)会長とCittadinanzattivaの書記長であるアンナ・リサ・マンドリノ(Anna Lisa Mandorino)氏が出席しました。その他の参加者は次のとおりです。テュリオ・ベレンギ(Tullio Berlenghi、環境移行省と直接連携している専門家)、アレッサンドロ・ディニ(Alessandro Dini、学校再生プロジェクト技術・科学委員会副コーディネーター–教育省)、フェデリカ・ビアッソーニ(Federica Biassoni、交通心理学研究ユニット共同ディレクター–サクロクオーレ大学)、 アリアンナ・フォンタナ(Arianna Fontana、ショートトラック・スピードスケートのオリンピックおよび世界選手権チャンピオンで、平昌冬季オリンピックのイタリアの旗手、ユニポール・サイ・チームの若手アスリート)
持続可能なインフラと移動手段担当大臣であるエンリコ・ジョヴァンニーニ氏は、次のように述べています。「学校から寄せられた独創的な持続可能な移動手段のマニュフェストは、PNRR(national recovery and resilience plan:国家復興・回復計画)とともに、若者が持続可能な移動手段について望んでいる方向性を示しており、私たちにとって非常に心強いサインです。
持続可能な移動手段、革新的な移動手段、街の住みやすさ、環境への配慮などを軸に、全国の少女や少年たちがドキュメントで伝えてくれたメッセージから、私たちは学ぶことがたくさんあります。これは、変革プロセスへの参加を求められるという要求の根底にある変化の呼びかけです。政権与党は、Covid-19のパンデミックで加速したこの希望を現実のものにする義務があります。この目標を達成するための最良の方法は、若者たちを巻き込むことです。私たちはこれに強く取り組んでいます。」
ウニポール・グループとウニポリス財団 のピエルイジ・ステファニーニ会長は、次のように述べています。「私たちが優先すべき取り組みは、若い人たちとの懸け橋になることです。若者に投資するという私たちの義務は、未来を計画する彼らの権利に似ています。それは、個々の進路を合わせたものではなく、私たちの地域社会や地球といった集合的な運命です。私たちは、若者がこの変化の原動力となるような条件を整えなけれななりません。O.R.Aプロジェクトで達成された結果は前向きな兆候です。漠然とした希望だけでなく、誰にとっても可能で必要な未来を描く現実的な提案です。」
Cittadinanzattivaのアンナ・リサ・マンドリノ書記長は、次のように述べています。「この旅を始めた当初から、私たちは新しい世代を奨励し、持続可能な新しい移動手段を構築するためのリーダーとする必要性に注目していました。私たちは、今日、すべての人が行った良い仕事に鑑みてそのことを認識し、これから数ヶ月間、私たちを悩ませる次の段階で、若者のアイディアや要望が地域社会や公的機関に受け入れられ、支えられることを願っております。これは、PNRR(national recovery and resilience plan:国家の回復と回復力の計画)の規定を考慮すると、さらに重要です。このPNRRのプロジェクトは、マニフェストに含まれる提案を考慮することができると期待しています。」
私たちは、今日、すべての人が行った良い仕事に鑑みてそのことを再確認し、これから数ヶ月間、私たちを悩ませる次の段階で、若い人たちのアイデアや要望が地域社会や公的機関に受け入れられ、維持されることを願っています。
具体的には、イタリアの学校による「持続可能な移動手段マニフェスト(Sustainable Mobility Manifesto )」は、「決断」、「変化」、「提案」、および「未来」の4つのセクションで構成されています。
第1章では、学生によって策定された持続可能な移動手段の概念の定義が含まれています。第2章は、さまざまな町で行われるべき望ましい変化を示しています。第3章では、実際に作成された提案を示し、第4章では、明日の移動手段を説明する将来のアイデアをいくつか提供しています。学生のアイデアは、環境問題、移動手段の共有、安全性に非常に配慮しており、地域における公共サービスの世界へのより持続可能なアプローチに加えて、マルチ・モダリティと相互運用性に強く傾斜しています。
また、このマニフェストは、クラスによって作成された最高のクリエイティブなドキュメントを含むマルチメディア・セクションを含みます。選ばれた作品は、様々な地域で、持続可能な移動手段をさまざまな方法で表現しています。地域の地図や地域社会における移動手段の状況を改善するための提案を示すものもあれば、若者が一般市民として経験する交通安全の欠如に関して強く感じていることを報告するものもあり、さまざまなトーンやテクニックでスローガンやメッセージを発信しています。
マニフェストの作成は、2019年に始まった教育とワークショップを中心としたコースの結果として、さまざまな地域で行われる予定でしたが、パンデミックのためにリモートで行われる学校活動として再編成されました。
O.R.Aの目的は、革新的で持続可能なモデルと一般市民、特に若者の積極的な参加によって、移動手段の新しい文化を促進することです。
今後数か月以内に、マニフェストは14の大都市で発表され、地元の行政官をはじめとする地域社会全体を巻き込んで公開される予定です。O.R.Aプロジェクトは、「2021年の欧州・モビリティ・ウィーク」のモビリティ・アクションの1つです。O.R.Aプロジェクトは、持続可能なインフラストラクチャおよび交通手段省、環境移行省、ANCI (National Association of Italian Municipalities 、イタリア自治体協会)、ANVU (Professional Association of Local Police of Italy、イタリア地方警察地方専門家協会)の支援を受けて作成されました。
ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2021.9.21