ICMIFが本日発表した「2021年度版ICMIF会員団体における気候変動に対する枠組みへの投資レポート(ICMIF Members Sustainable Investment Report 2021 )」によると、ICMIF会員団体は気候変動に対する枠組み関して、5,760億米ドル(70兆1,913億6,000万円)の運用資産を保有しています。
レポートでは、ICMIF会員団体がグリーンボンド、ソーシャルボンド、レジリエンスボンドなどの気候変動に対する枠組みに総額5,760億米ドル(70兆1,913億6,000万円)を投資していることを示しています。これらの債券の多くは、気候変動とその影響への対応を対象としています。
相互/協同組合保険会社は、世界の保険市場のほぼ30%を占め、その資産は10兆米ドル(1,218兆6,000億円)に上ります。保険業界は、投資のための資産を持ち、人々と地球の回復力を高めるためにマクロレベルとコミュニティレベルの両方で軽減する必要がある多くのリスクに関する深い知識を備えているため、気候変動対策の実現を支援する独自の立場にあります。
ICMIFのショーン・ターバック(Shaun Tarbuck)事務局長は、次のように述べています。「このレポートは、2019年の調査開始より、会員団体における気候変動に対する枠組みへの投資がいかに前進してきたかを証明する、「2021年度における気候変動に対する枠組みへの投資調査結果」を明らかにするものです。より環境に優しい未来に向けて、相互/協同組合保険分野の着実な前進を示しています。」
調査結果の概要:
- ICMIF会員団体の気候変動に対する枠組みへの投資に沿った運用資産は、5,760億米ドル(70兆1,913億6,000万円)に達している。
- 複数の投資の枠組みがあるなか、ICMIF会員団体においては、UNEPの責任投資原則(PRI)とその新しい形であるネット・ゼロ・アセットオーナー・アライアンス(NZAOA)」が主要な枠組みとして採用されている。
- グリーンボンド(およびその他の持続可能な債券)ならびに再生可能エネルギーへの投資も、昨年から100%以上増加した。
- サステナビリティに関する報告が増え続けており、ほとんどの会員団体が何らかの方法でサステナビリティについて積極的に報告を行っている。
ICMIFと公約について
ICMIFは、相互/協同組合保険会社を代表する唯一の世界的組織であり、100年周年を迎えた今、60か国・201組織を代表しています。多くのICMIF会員団体の活動はすでに気候変動との戦いに大きな影響を与えており、ICMIF会員団体における持続可能な枠組みへの投資レポートによると、ICMIF会員団体がグリーンボンド、ソーシャルなどの責任投資に5,760億米ドル(70兆1,913億6,000万円)以上を投資しており、 その多くは気候変動とその影響を対象としています。
2014年9月、ターバック事務局長は、ニューヨークで開催された国連気候サミットで講演し、世界の業界全体の持続可能な枠組みへの投資を 2015年末までに420億米ドル(5兆1,181億2,000万円)から840億米ドル(10兆2,362億4,000万円)に、2020年までに10倍にすると公約しました。この公約は、世界の業界における投資額が当時の10倍になると予測したもので、大きな注目を集めました。
2020年の持続可能な枠組みへの投資に関する年次調査では、ICMIF会員団体のサンプルグループだけで、2019年に2,860億米ドル(34兆8,519億6,000万円)を気候変動に対する枠組みに投資したことが示されました。
現在、ICMIFは「2021年度版会員団体における気候変動に対する枠組みへの投資レポート」を発表し、保険市場全体のほぼ10%を占めるICMIF会員団体だけで、2020年に5,760億米ドル(70兆1,913億6,000万円)が責任投資に投資され、2014年の公約を達成したことを示しました。
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※ 文中の金額は1米ドル=121.18円で換算
ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2022.3.31