ICMIFの最新ﾚレポート「ヨーロッパの相互保険市場シェア2022」によると、相互保険会社と協同組合保険会社のヨーロッパの保険市場全体におけるシェアは33.4％と過去最高となり、初めて市場シェアが記録された2007年の24.2％から9.2ポイント増加しました。
同レポートはまた、ヨーロッパの相互保険会社が、総保険料、生命保険、損害保険料の伸びの短期・長期の比較において、ヨーロッパの保険市場全体を大幅に上回っていることを示しています。
これは、ヨーロッパの相互保険会社が生命保険事業で2,000億ユーロ(28兆8,020億円)、損害保険事業で2,680億ユーロ(38兆5,946億8,000万円)の合計4,690億ユーロ(67兆5,406億9,000万円)の保険料を計上した年（2020年度）に続くものです。
主な数字：
- 2020年度のヨーロッパの相互保険会社の保険料収入は、合計4,690億ユーロ(67兆5,406億9,000万円)となった。
- ヨーロッパの保険市場におけるヨーロッパの相互保険会社の市場シェアは、過去最高の33.4％となり、最初の数字（24.2％、2007年）から9.2ポイントの増加した。
- ヨーロッパの相互保険は、ヨーロッパの保険市場全体の10年間の伸びを、保険全体、生命保険、損害保険でそれぞれ17.8、17.2、11.1ポイント上回った。
- ヨーロッパの相互保険会社は、ヨーロッパ保険市場の年間保険料の伸び(2019-2020)を、保険全体、生命保険、損害保険でそれぞれ5.1、3.1、3.1ポイント上回った。
ICMIFのショーン・ターバック(Shaun Tarbuck)事務局長は、次のように述べています。「ヨーロッパの相互保険会社は、短期および長期の両方の比較で、ヨーロッパの保険市場全体を大幅に上回っています。ヨーロッパの相互保険および協同組合保険部門が信じられないほど順調に成長し続けていることがはっきりとわかります。」
「2022年にICMIFは100周年を迎えます。私たちの分野がヨーロッパで大きく成長していることを知るなかで祝うことは、私たちが祝うもう1つの理由です」とターバック事務局長は締めくくりました。
ヨーロッパ相互保険会社・保険協同組合協会（AMICE）の会長であるグジェゴシュ・ブチコフスキー(Grzegorz Buczkowski）氏は、次のように述べています。「このレポートに見られるように、ヨーロッパの相互保険会社と協同組合保険会社はパンデミックという地域全体の難題に直面しながらも大きな回復力を示しています、これは、レポートの市場シェアが前年より伸びていることでも示されています。2020年にヨーロッパの保険市場全体での保険料が大幅な減少（-6.7％）したことと比較して、相互保険会社および保険協同組合協会保険料収入の減少は限定的（-1.6％）でした。
「この10年間の傾向は、相互保険および協同組合保険の保険事業モデルの魅力が継続していることを示しており、保険料は期間全体で32.1％伸び、2020年の保険料収入は4,690億ユーロ(67兆5,406億9,000万円)となりました。2020年に、相互保険および協同組合保険会社は 33.4％の市場シェアを記録しました。13か国の現地市場においても25％以上を占めています。」と続けました。
ブチコフスキー会長は、「相互保険モデルに対する各国の法的認識はさまざまであり、しばしば長年にわたる国の特徴や市場の発展状況を反映しています。このレポートは、こうした地域の違いに関係なく、相互保険や協同組合保険の事業モデルが、個々の国でもヨーロッパ全体でも、保険契約者に力を与え、市場で多様性と競争をもたらし、地域全体に経済的安定をもたらという重要な役割を担っていることを明確に示しています。」と締めくくりました。
2022年6月9日に開催された2022年AMICE大会で初めて発表されたこのレポートには、生命保険と損害保険の分析、過去のヨーロッパの保険料総額と市場シェア、ヨーロッパ各国現地市場シェアの一覧表も掲載されています。
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※ 文中の金額は1ユーロ＝144.01円で換算
ICMIFサイトの英語ニュース記事（以下にリンクを表示）を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2022.6.9
