ワワネサ(Wawanesa Mutual Insurance Company ) は、Institute for Catastrophic Loss Reduction (ICLR、巨大災害による損害軽減のための研究所) と提携し、FireSmart ™ Canada と共同で、地域向けの「山火事防止助成金」を提供しています。ワワネサと ICLR は、1案件あたり最大 15,000 カナダドル(160万6,800円)の助成金を 6 案件に対して提供し、カナダ全土の地域社会が予防・緩和活動を通じて山火事に対する回復力を高めることを支援します。
ワワネサのキャロル・ジャーディン(Carol Jardine)損害保険事業社長は、次のように述べています。「気候変動はここまで来ており、最も破壊的な影響の一つは山火事による脅威の増大です。カナダの相互保険会社として、私たちはカナダ全土の地域社会が気候変動に対する回復力を高め、彼ら自身や家、事業を守る手助けをしたいと考えています。そのため、 ICLR や FireSmart Canada の専門家と協力して、山火事のリスクを軽減し、カナダ全土の地域社会をより安全で回復力のあるものにする手助けをしています。」
助成金は、 FireSmart Canada の 7 分野の予防、軽減、準備活動を支援します。
- 教育
- 緊急計画
- 植生管理
- 立法
- 発達
- 機関間協力
- クロストレーニング
「2008 年から 2021 年にかけて、山火事により 8万7千 件を超える保険金請求があり、カナダの保険会社は46 億カナダドル(4,927億5,200万円)以上の損害を被りました。これは、保険に加入していない公共インフラが被害を受け、生活が混乱し、身体的および精神的な個人の健康が影響を受けるため、山火事によって引き起こされる全体的なコストの一部にすぎません。」と Institute for Catastrophic Loss Reductionのポール・コバックス(Paul Kovacs)常務は言います。
「ワワネサのリーダーシップにより、山火事の影響を防止・軽減を目的とした助成金を支援することで、地域社会がこのますます蔓延する危険に対する回復力を高め、行動を起こそうとする他の地域社会にとって学習の機会として役立ち、山火事による全国の人々や企業への多大な人的被害を軽減するのに役立ちます。」
「ワワネサの地域社会山火事防止助成金に支援と情報を提供できることをうれしく思います。これは、カナダ国民が山火事に対する耐性を高めるのに役立つ重要な取り組みです。」と、FireSmart Canadaのレイ・オルト(Ray Ault)ディレクターは述べています。
助成金申請の締め切りは、2022 年 12 月 1 日午後 12 時 (CST:アメリカ中部標準時) で、ワワネサ、ICLR、および FireSmart Canada の山火事防止分野の専門家で構成される委員会によって審査されます。助成金の受領者は、2023 年 3 月 1 日に発表されます。
この助成金に関心のある地域は、 wawanesa.com/wildfire-grantsイアクセスして、プロジェクトの申請資格と基準についてご確認ください。現在、カナダ全土の地域社会からの応募を歓迎しています。
ICMIF会員団体によるリスク防止に関するその他のケーススタディ
2019 年 11 月、ICMIF と国連国際防災戦略事務局 (UNDRR) は、災害リスクの軽減という喫緊の課題への取り組みを支援するために、複数年にわたる協力を開始しました。この結果、「保護から予防へ: 災害リスク軽減における協同組合保険と相互保険の役割」というレポートが作成されました。このレポートでは、保険業界においてリスク移転商品の提供からのシフトを可能にするために実際に何が必要かを特定しました。被保険者を災害リスクから保護する手段としてサービスを提供し、災害リスク削減意欲、認識、能力、資金調達による予防に重点を置いています。これに基づいて、ICMIF は世界中の相互扶助組織におけるリスク削減の取り組み事例等を紹介することを目的とした、レジリエンス ケーススタディ ハブを作成しました。
※ 文中の金額は1カナダドル=107.12円で換算
ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2022.10.14