「ICMIF会員団体におけるサステナブル投資報告 2023」によると、ICMIF会員団体はサステナブル投資の枠組みに沿った投資で1兆米ドル(150兆6,100億円)の資産を運用(2022年報告と比較して32％増加)しています。
ICMIF会員団体はグリーン・ボンド、ソーシャル・ボンド、レジリエンス・ボンドなど、1兆0,030億米ドルのサステナブル投資の枠組み沿った投資を行っており、その多くは気候変動とその影響を対象としたものと思われます。これは、2022 年の会員団体による投資額 7,590 億米ドル(114兆3,129億9,000万円)から 32% の増加に相当します。
相互保険会社および協同組合保険会社は世界の保険市場のほぼ 30% を占め、資産額は 10 兆 4,000 億米ドル(1,566兆3,440億円）に達します。
最新の報告書にあたり、ICMIFのショーン・ターバック( Shaun Tarbuck)事務局長は次のように述べています。「最新のICMIF会員団体におけるサステナブル投資報告は、2023年ICMIFサステナブル投資の枠組み調査結果を明らかにしており、2019 年に調査を開始して以来、私たちの会員団体がいかにサステナブル投資の枠組みに沿った投資との整合性を高め続けてきたかを実証しています。保険業界は、投資すべき資産と、軽減する必要がある多くのリスクに関する深い知識の両方を持っているため、気候変動対策の実現を支援できる独自の立場にあります。マクロレベルとコミュニティレベルで、人々と地球の回復力を高めます。」
この報告書は、ICMIF会員団体がサステナブル投資の模範を示し続けていることを紹介しています。
主な調査結果:
- ICMIF会員団体は、運用資産（AUM）のうち1兆0,030億米ドルをサステナブル投資の枠組みに沿って投資した（2022年の7,590億米ドルから32％増加）。
- 1 兆 0,030 億米ドルのサステナブル投資の枠組みに沿った投資は、調査に回答した会員団体の AUM の 79.4%(昨年は 51%) に相当する。
- 調査に回答した会員団体の 60%* がインパクト投資を行っており、2022 年調査の 55% から増加している。ICMIF会員によるインパクト投資額は、2022 年調査比575％増の1,056億米ドル(15兆9,044億1,600万円)と驚異的な伸びとなった。5会員団体がAUMの10％以上を、1会員団体がAUMの68％をインパクト投資に投資していると回答している。
- 調査に回答した会員団体の 57% がグリーン・ボンド、ソーシャル・ボンドやレジリエンス・ボンドを含むサステナブル債券に投資しており、その額は 183 億米ドル(2兆7,561億6,300万円)に達している(2022 年は 169 億米ドル(2兆5,453億900万円))。
- ICMIF会員の40％がネットゼロへの取り組みを行っており、昨年の37％から増加した。
- サステナビリティ報告を実施する会員団体は増加しており、会員団体の 77% が何らかの形で積極的にサステナビリティ報告を行っている。
- ICMIF会員団体の59％が、「気候関連の財務情報開示タスクフォース(TCFD)」に準拠または今後数年以内に準拠する予定であると回答している。
報告書をダウンロードして、 ICMIF 会員団体が行っているサステナブル投資について詳しく知り、組織が投資戦略をどのように強化するか、あるいはより持続可能な未来への道を歩み始めることについて考えてみてください。
詳細については、Steve Leicester(CFO)またはLiam Carter(Senior Vice-President, Sustainability)までお問い合わせください。
* 136 件ICMIF 会員団体に調査票が送られ、26% に相当する 35 会員団体から回答が届いた。回答のあった会員団体の運用資産総額は1 兆 3,000 億米ドル(195兆7,930億円)と、2023 年の ICMIF 会員団体の総運用資産の 74.4% に相当する。
※ 文中の金額は1米ドル＝150.61円で換算
ICMIFサイトの英語ニュース記事（以下にリンクを表示）を許可を得て翻訳・転載しています。
掲載日付2023.11.1
