先月初め、ICMIFのメンバーであるCIC保険グループ(ケニア)と、CIC保険グループ(マラウイ)の子会社であるCooperative Life Assurance Ltdの代表者が、2022年に国連開発計画(UNDP)とICMIFが立ち上げた「インシュアランス・イノベーション・チャレンジ(IIC)」の一環として、同じくICMIFのメンバーであるフィリピンの農業農村開発共済組合(CARD MBA)への訪問視察に参加した。
このプログラムを通じて参加者は、CARD MBAの相互マイクロ保険モデルと、貧困と闘うというCARD MRIの使命とその役割について学び、併せてそのCARD MBAの保険商品、サービス、ガバナンス構造、事業運営について洞察する機会を得た。
CARD MRIの創設者兼名誉会長でICMIF副会長のイメ・アリストトゥル・アリップ博士が身をもって示したサーバント・リーダーシップが協調され、参加者にとって重要な教訓となった。米国のロバート・グリーンリーフ博士が1970年に発表したエッセイ『リーダーとしてのサーバント』で初めて紹介されたサーバント・リーダーシップの概念は、CARD MBAを含むMiMAP(RIMANSI)のネットワーク内のMi-MBAに非常に深く浸透している。これは、「人々に奉仕することがリーダーの役割」という考えに基づく、支援型リーダーシップのことであり、リーダーは自分の利益よりもメンバーやコミュニティのニーズを優先する。また、参加者は強力なチームワークの文化と、組織のあらゆるレベルでの価値観の一致を観察した。
CICマイクロインシュランス・カンパニーの代表者であるマイケル・ムゴ氏は、視察後に次のように述べた。:「CARD MBAのリーダーシップ、ガバナンス、テクノロジー、そしてシンプルな商品開発とチームワークは、私たちのマイクロインシュランス戦略を強化するための貴重な教訓を与えてくれた。これらの洞察をCICのIICプロジェクトの強化に活かしていきたいと思う」
このプログラムには、対話形式のセッションや現場視察が含まれ、参加者はCARD Bankの各拠点で行われたセンターミーティングに出席し、マイクロインシュランス・コーディネーターや会員にインタビューを行い、地方事務所や主要事務所を訪問した。これらの訪問では、CARD MBAがいかにして商品提供を簡素化し、マイクロインシュランスを業務に統合し、加入者からのフィードバックを商品開発に活かしているかが浮き彫りになった。特にCARD MBAの効率的な「8-24クレーム戦略」と、サービス提供強化のためのモバイルアプリ 「Panatag Ka 」の活用についての議論が注目された。
CICマラウイのマネージング・ディレクターであるZachary Wambugu Kamunu氏は、「今回の視察は、非常に示唆に富むものだった。CARD MBAのシンプルな商品設計とチームワークから学ぶことは、アフリカにおけるマイクロインシュランスの取り組みを改善する上で重要な鍵となるであろう」と述べた。
プログラムが終了するまでに、参加者は今回得た貴重な洞察を元に、ケニアとマラウイにおける IIC のマイクロインシュランス・プロジェクトを強化するための実行可能な戦略を策定したと述べた。今回の視察は、包括的な保険ソリューションの推進における協力と相互学習がいかに重要であるかを明確にし、最終的にはアフリカ全域のまだ十分なサービスを受けていないコミュニティにおけるレジリエンス構築の取り組み強化につながるものであった。
ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。