国際協同組合保険連合(ICMIF)のショーン・ターバック(Shaun Tarbuck)事務局長は本日(9月12日)、保険開発フォーラム(IDF)運営委員会のステファン・カトリン(Stephen Catlin)議長の後任としてデニス・デュベルヌ(Denis Duverne)氏が任命されたことを歓迎しました(2018年9月11日に就任)。
同フォーラムのマイクロインシュランス作業部会で共同議長も務めるターバック事務局長は次のように述べています。「2016年のIDF創設以来のカトリン前議長の素晴らしい功績にICMIFを代表して謝意を表します。カトリン氏の働きにより、IDFは保険と国際開発における官民連携の強力なプラットフォームとしての地位を固めることができました」
「我々ICMIFのチームは、デュベルヌ新議長との連携に期待しています。ICMIFはIDFの創設メンバーでもあり、当初よりこのプラットフォームに深く関与できたことを光栄に思います。保険業界は、世界中の政策担当者に働きかけられるプラットフォームを必要としており、IDFはデュベルヌ氏のような有能な議長が指揮する運営委員会の下、それに最もふさわしい機関となると考えています」
「IDFは保険だけでなく、持続的開発にも取り組む機関です。リスク情報に基づいた開発でなければ持続可能な開発とはいえず、保険業界、特に協同組合/相互扶助の保険組織は、リスク計測の向上に寄与できる理想的なセクターといえます」
IDFは保険業界が国際機関の支援の下で運営する官民パートナーシップ機関であり、保険の活用促進を通じて、災害に対する強靱性を向上し、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダを達成することを目的としています。
IDFを指揮する運営委員会は、保険業界の幹部、および国連、世界銀行の代表者が共同議長を務めています。
デュベルヌ新議長は、1995年よりAXA(アクサ)グループの最高財務責任者(CFO)や副最高経営責任者などの幹部職を歴任し、現在は会長を務めています。またIDFでは2016年より運営委員会のメンバーとなっています。
前議長のカトリン氏は、カトリン・グループの創業者で元CEOであり、IDFでは2016年の創設時より議長を務めてきました。
カトリン前議長の在任時においては、IDFはグローバル防災センター(Center for Global Disaster Protection)や英国とドイツ政府が主導したG20諸国のInsuResilienceグローバルパートナーシップをはじめ、保険業界における革新的な取り組みを支援しました。また、オープンソースで透明性の高いリスクモデリングや、市場活用型規制、国際機関との連携も推進しました。
カトリン前議長は次のように述べています。「数年前は単なる構想段階だったものが、IDFにより保険分野の専門家やインフルエンサーの広範なネットワーク、開発の場が動き、官民対話の強化において大きく前進することができました。今日のIDFは、創設メンバーや参加者の懸命な取り組みによって築かれています。皆さんの尽力に深謝いたします」
デュベルヌ新議長は、次のように述べています。「議長としてIDFの発展に大きく貢献してくださったカトリン氏に感謝の意を表します。カトリン氏は過去2年半において、かつてない規模の官民連携を構築することに成功しました。IDFの議長として、保険業界の幅広い専門性を活用し実際の開発にインパクトを与える取り組みを推進させる機会をいただき、大変光栄に思います」
IDF運営委員会の共同議長である、国連開発計画(UNDP)のアヒム・シュタイナー総裁は、次のように述べています。「IDFが国連開発目標を達成すべく、保険と国際開発分野における官民協力のプラットフォームとなる上で、カトリン氏は重要な役割を果たしました。民間セクター側の主導者であるデュベルヌ新議長とは、次なる段階に向けた取り組みで協力できることを期待しています」
もう1人の共同議長である、世界銀行の最高財務責任者(CFO)であるジョアキン・レビ専務理事は、次のように述べています。「多国籍(再)保険企業の幹部として豊富な経験を持つデュベルヌ新議長は、IDFの理念やアジェンダを推進し、カトリン前議長が構築した基盤や協力関係をさらに強化していく上で非常に重要な人材となるでしょう」
IDF業務委員会議長で、ウイリス・タワーズワトソンの資本・科学・政策部門責任者のローワン・ダグラス氏は次のように述べています。「カトリン氏が2016年に議長に就任した際、IDFはすでに前途が期待される取り組みでしたが、カトリン氏はそれを保険業界の主導者全体を巻き込んだ包括的な運営グループに変え、まったく別の次元に昇華させたのです。このような極めて難しい仕事を引き受け、見事に成功させたカトリン氏の牽引力とご尽力に深謝します。そしてカトリン氏への謝意と共に、これまで築き上げたIDFをさらに前進させてくれる新議長のデニス・デュベルヌ氏を歓迎いたします。」
IDFの目的:保険開発フォーラム(IDF)は、業界主導の官民連携支援の場として、保険に関わるリソースや能力の成長・開発を支援し、持続可能な開発目標、ならびに持続可能な開発のための2030アジェンダに盛り込まれている仙台防災枠組み(防災)、アディスアベバ行動目標(開発資金)、パリ協定(気候変動)、イスタンブール宣言および行動(人道システム)の国連合意を達成することを目的としています。
ガバナンス構造:IDFを監督する運営委員会は、保険業界の代表者、および世界銀行グループのCFO、国連UNDP総裁が共同議長を務めています。運営委員会には、AIG、エーオン、バーミューダ保険・再保険協会、アビバ、アクサ、アクシス・キャピタル、イングランド銀行、コーポレーターズ・グループ、フランス学校教員相互保険、ジュネーブ協会、国際保険会議 、ICMIF、ロイズ、マーシュ・アンド・マクレナン(Marsh & McLennan)、ミュンヘン再保険、スコール、スイス・リー、東京海上、国連人道問題調整事務所(OCHA)、国連国際防災戦略(UNISDR)、ウイリス・タワーズワトソンなど官民セクター含め26の業界リーダーが参加しています。このハイレベル運営委員会の指揮の下、IDF事務局長率いる事務局がサポートする業務委員会がIDFの取り組みを実施していきます。IDFは国際保険会議が主催しています。
デニス・デュベルヌ(Denis Duverne)氏について:1995年にAXA(アクサ)グループに入社。2003年より最高財務責任者(CFO)、2010年より副最高経営責任者を歴任した。2016年より非常勤の会長を務めている。
IDFに関する問い合わせ先:David.Rylatt@XLCatlin.com、www.theidf.org
ICMIFとIDFの連携に関する問い合わせ先:ショーン・ターバック(Shaun Tarbuck)ICMIF事務局長(shaun@icmif.org)